「ウィークエンドはパリで」

こんな風に年を重ねたいと思わせる女優さん、
リンゼイ・ダンカン。
今作でも色々な苦労を持っているみたいなのに
表面はあくまで自由、
そんなメグを好演する、
軽やかな魅力にあふれる女優さんだ。

夫の目線と妻の目線、それを巧みに差し替えながら
物語は進む。

自由人の妻に、ずっと“気に入られていたい”と振り回されてきた夫、
そんなイメージを持ちながら見ていると、
子育て時代には
あまり頼りにならない夫のかわりもしながら奮闘してきた妻の歴史もあるんだと
気付かされる。

それぞれが不満を少しずつ募らせ
ここいらでリセットしないと
そのまま老後は一緒にいたくない・・・という離婚まで行ってしまうんだな。

夫婦の関係は変わらないと思いがちだけど
一番近いからこそ“思いこみ”に支配されるのかもしれない。
本当はもっとも劇的に変化する関係なのではないかしら。

素敵な映画でした。
邦題を変えすぎてないところもいいよね。

ウィークエンドはパリで