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『ぜんぶ、フィデルのせい 』

2006年 伊・仏 制作 WOWOWにて。

タイトルの“フィデル”は革命家フィデル・カストロのこと。

激動の1970年、
両親が突然共産主義に目覚めたアンナ(ニナ・ケルヴェル)という、
9歳の少女の物語。

スペインの貴族の出身で弁護士の父と
雑誌記者の母親のもと、
ワンパクな弟と何不自由なく暮らし、
カトリックのお嬢様学校に通うアンナ。
賢く、活発で、もっとも得意とする教科は“宗教”。

でも両親が共産主義に目覚めたため、
豪華な家を出て、
キューバ人のお手伝いさんともわかれ、
ひっきりなしに“変な”人々が出入りする狭い家に住むようになる。
得意な“宗教”は両親の命令で授業を受けないことに。

共産主義者としての活動の手始めに
南米に行ってきた両親が帰ったとき、
ブルジョワだった両親の服装があきらかに違っていて、
それを見たときからアンナの戸惑いが始まる。

「共産主義って何?」
「貧しい人を助けるなら
 お祖母ちゃんみたいに
 要らなくなったものを寄付したらいいんじゃない?」
「宗教の授業を受けたい!」

等々。
疑問や文句を両親にぶつける。
デモに参加させられて怖い思いをしたりする。

母親は女性運動の記事を書くのに精一杯、
父は「お前は自分自分って、自分のことばかりだ。」と怒る。

アンナは9歳で
環境の変化と、家族が家族でなくなってしまったことに
悩んでいるのに、
チリのことも大切だけど
娘のことをもっと考えてあげれば良いのに・・・
って、
アンナの両親の行動には
見ている人はすごく疑問を感じる気がする。

でも、正しいことを(少なくとも正しいと信じていること)をなすためには
やっぱり“滅私”の精神が大切なんだろうね。

それに
アンナは自分で乗り越える。
正しいと思ったことは主張すべきということを学び、
“将来楽しみな”女の子になるのだ。

文句は言っていても、
他人に自分の家族を批判されるのは許せない。
難しいことはまだ理解できないけど
確実に強くたくましい人になっていくの。

アンナ役のニナの
終始、仏頂面なところが可愛い。
で、たまに見せる笑顔が本当にすごい力。

ぜんぶ、フィデルのせい - goo 映画
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