数独はやめられない・・・

シウは携帯に付いている
計算ドリルみたいなのを
毎日やって、脳トレ完了、みたいにしている。

こう見えても
シウは計算がかなり好きなの。

でもこの人の数字好きには負ける。
という相手がシウ母。

とはいえ、
そんな難しいことをしているのではなく、
彼女が大好きなのは『数独』。

シウは全然やったことないのだけど
彼女曰く
「私はかなりのレベルなのよ。
　そこらで売ってる数独の本は速攻でできちゃうの。」

母には
「人の話はちゃんと聞かなきゃ。」
と言うシウだけど、
母の話はほとんど聞いてないから、
母がそういう話をしてると
「ふゆ～ん。」
という態度で、不熱心さを隠そうともしないシウなのさ。


ところで、
先日書いたことで
シウ母はダメオヤジの奥さんみたいに
シウ父に対して君臨しているように思われちゃったんだけど、
実際にはちょっと違う。
確かにケンカばかりしてて、
母は父に負けていないけど、
基本的には
母は１３歳年上の父をちょこっと恐れているのだ。

多分、母はまだ１０歳にもならないうちに
自分の父を失くしているから、
自分の夫を自分の父親のようにも見ているのかもしれない。

シウ父は、あまり家にはいないけど
帰宅した時、家族が怠惰な情況でいると、
機嫌が悪くなる。
子供の頃から、“読書”“テレビを見る”などは
父にとって“怠惰な行動”以外のなにものでもない。
シウ家族は父の逆鱗に触れないように、
そういう楽しみはコッソリやるのだ。

シウ母は明けても暮れても・・ってほど、
一時期数独にはまっていたのだが、
彼女の数独スタイルは笑える。

居間のテーブルに数独の本を広げ、
右手にエンピツ。
そして、ヒザのところに掃除機を立てかけている。

玄関のドアが開く音がすると
母は“イイ年”とは思えない機敏な動作で
『キレイ好きなママは、いつでもお掃除中』のていに変身するのだよ。



あんなに言いたい事を言いまくってるんだから、
「私は数独が大好きですが、なにか？」
位、言い放てば良いのにね。

ただ、数独に没頭しつつ、
玄関に耳をそばだてる、というのは
数独だけをしているよりも
かなり脳ミソの活性化になりそうだ。