あちこちで早咲きのカワヅザクラが見ごろです。切花の啓翁桜が店頭に出ていました。桜の枝が入った小さなブーケを持った方とすれ違いました。
水のないいけばな展の2期
草月のHPで、お家元のリモート鑑賞ツアーが公開されています
くわしくは、そちらをご覧ください
参考: 草月HP New Challenge Exhibition「水のない いけばな展」
- YouTube http://www.youtube.com/user/ikebanasogetsu
- Facebook https://www.facebook.com/ikebana.sogetsu
- Instagram https://www.instagram.com/ikebana.sogetsu/
せっかく見に行きましたので、正面からではない方向からも撮影してみました。今回も、勝手に感想を添えました。
お家元の観賞ツアーを参照し、作者名、題、花材、観賞ポイントを青字で追記します
お家元の作品です
こちらが正面、なんとなく、右を向いた人の顔に見えます
階段の下から見たところ
勅使河原茜家元/Reborn-Ⅱ/鉄
鉄で作品作ったのは初めて。手書きの線を書いて鉄を切り、顔に見えるというところから出発した。同じ鉄でも違いを出した。楽しかったので、これからも鉄をやっていきたい。
あらためまして入り口に近い方から作品を見ながら上がっていきました
白で統一した木の構成、動きがあって素敵です
竹之内昇紀/白きエチュード/晒タレクワ・着色ルスカス
タレクワの表情を生かした流れにルスカスの軽やかさがきれいに一体化していて、この場にぴったり、空間がきれいに見える
小さな作品、全体にトーンが統一されていて仏像の様です
木南有美子/依り/ゲットウ・ローズマリー根・梅
そのものの表情を変化させている、蝋?、緻密
落花生が鉄で縛られたような作品
橋本佳蘭/錯綜/落花生
鉄がいい感じに一体化している、素材の面白さをどう引き出していくかが面白い
線の構成、放射状、見る方向で違って見える
関夕霧/希望・夢・未来/鉄オブジェ・竹ひご
繊細・色の広がりを出している、土台のシルバーが邪魔になっていなくていい
お教室にある三角の花器でもこういう風にできるかしら、こちらからは正三角形、反対側は二等辺三角形
野中華川/昇華/アルミワイヤー・鉄・着色ツツジ赤・晒コウテングワ・べニア板
凄い完成度、色も独特
粗密のない均質な箱、軽くふわっとしている
渡辺光樹/風光る/カラスノエンドウ・ワイヤー
細かく丁寧、すべての面に丸みが出て柔らか味がある
金属でなく、木の実などでも素敵な作品になりそうな、枯れた葉の使い方が素敵枯らしてからこの形にしたのか、この形にしておいて枯らしたのか
多田涼泉/Coppersta-輝かしい未来へ/オーガスタ・銅たわし
おもしろく混ざり合っている。目線で違う。枯れオーガスタはうごかせないので、そこにどうたわしをかかわらせるか
小さな作品だけど、大きな世界が見える
遠藤桜泉/春へ/ヤナギ・ツゲ・タケ
とってもそれぞれの素材を大切に表現している
お作りになった方がおいでになっていて、お話を伺いました
赤い唇の女性の体を模していて、心臓はブルー、ネコヤナギのウイルスに侵かされている、でもそこから花が咲く、希望を表現しているのだそうです。いけばなはアート、造形だけでと思ったが いけばな なので花も使おうと思いました
・・・とのことでした。いけばなインターナショナルの先生だそうです。
松村魚瑛/コロナパンデミックを悲しむ女/和紙・ローリエ・ネコヤナギ・自作鉄オブジェ
タイトルはタイトルだが楽しんでいるような表情でユニーク、それぞれの素材を生かしている
軽やかなのにどっしりとした、妙な重心の作品
小山芳村/KANATA/ナラ・カラタチ・ナンテン実
チャーミング、カラタチがとげとげしいものなのに柔らかさが出ている
輪切りの木を突き抜けてにょにょきと這い出てくる枝、なんで黒くしたのだろう
筋野奈美/出でる/木・マツ・アルミ
見るところで感じが全然違い面白い、ここをこう見せたいというところをはっきり出している。塗料がなまなましく、強さにつながっている。
石の穴の中から這い上がって巻いてさらに伸びていく
番匠流樹/源/アルミワイヤー・雑木
上に向かって力が働いている。どういう場所に置かれるのがよいか考えてここに置いた。平らな所に置くより活かされて、強さにつながった。置く場所がとても重要。
軽やかに立っている。簡単に構成したように見えるけれど、こういう風にきれいに作るのは難しいだろうなと思う
中川彩萠/かけはし/シナベニア
綺麗、軽やか、建物の模型みたい、繊細な作品を作っている人、このまま大きくしたらオブジェとして成立する
骸骨のような白、中に銀色のハスも使っている
竹森真弓/内なる脈動/針金・和紙・枯れハス
何とも言えない質感、動き出しそうな表情を出している。石の上にあることで動きにつながっている。
お家元が5000本のグロリオサで球体を作られた、そのせいか球体の作品が複数ありました
齋藤庭黎/「一輪の花が明日を変える」に触発されて・・・/イイギリ
あったかい感じがする、かわいい、中が赤、楽しさにつながる
高い高い雲に見えるよう下から撮りました。割り竹と輪切りの竹
高野綵花/雲/タケ・綿
いろんな風に見える、下に水面、高さがいい
2枚の葉に力がある
杉林邑星/いにしえ時計/オモト・オガラ・石膏・鉄・木
考えがあって出来上がった作品なのだろう、素材も生かされている
異なる素材をいくつも重ねた作品
吉田陽霞/Mille-feuille/カラタチ・赤ナス・銀目ヤナギ・プラスチック・段ボール
色が独特、個性が出ている
軽やかに浮いた葉の勢い、枯れ物と着色シダなのに、いきいきとしている
近藤紫泉/翼-とぶ-/着色ヤマシダ・シュロ・雑木
組合わせたものがぴったり、ふわっとどっかへ飛んでいきそう
石井黄琳/水を感じて・・・/アンスリウム・蘭・アクリルボックス・ワイヤー・鉄
アンスリウムを追及している作家。動きの中にふわっと使っているのが魅力的。植物と異質素材の関係が面白い構成になっている
会場となった草月プラザについての解説です↓
・・・撮影と文責・綾星・・・