この愛、本物。 2024-01-20 04:45:00 | 超短編小説 死んだはずの恋人から、手紙が届いた。 「私は死んでない。あなたをまだ想っています」 私は彼女と別れてから、44回も引っ越ししている。友人、知人、縁故はもとより、会社関係者、兄弟さえ私の居場所は知らないはずだ。両親はもう他界している。つまり住所は誰にも分かるはずがない。 自分が死んだこと、分からないのかな?幽霊なんてそんなものかもしれない。 翌日、私は高層ビルの屋上に立っている。もちろん彼女と一緒になるためだ。Fin