17年間のボッチ自宅介護を振り返る

1人で自宅で認知症の母親を介護、その間、父親も6年間の介護のすえ、どちらも家で看取る。その17年間はなんだったのか? 

プロローグ(2) 介護保険ってなに?

2025-01-24 12:09:31 | 介護
これはすでに、じいさん、ばあちゃんの私の介護生活が始まってからの事だったのか、いろいろ調べみたが今ところわからない。その前後(2006年)から2009年までの間であることは間違いのだが。まあ、こんなこと(今なら、自宅で介護するなら根幹になること)も全く知らなかったということで、今ここに書いておく。

それは、椅子を買う話だ。
椅子、風呂場で使うイスだ。

確か、じいさんのためだったと思う。歳とって、立ったり座ったりがおっくうになり、特に風呂場では、それまで使っていた、普通にスーパーの風呂用品なんかで扱っている低めのプラの椅子ではじいさんには座れなくなってきていた。

それでと、私がネットであたってみたのだが、けっこうある。介護用品(そんなのがいろいろ用意されていることも知らなかった)というのがあって、それでいいのがあることがすぐわかった。

その当時、すでに介護用品専門店が出しているサイトもあったんだろうが、よく覚えていない。行きあたったのは、やはりアマゾンだ。

でも介護用品はお値段がたかい。介護用の風呂イスは、だいたい1万円以上。そんなにすんのか! 言っちゃあなんだが、写真で見る限りは、そんなにするとは思えない。つくりはシンプルだし、普通(たかが、と書きたいが椅子に失礼だ)の椅子だったら、当時5千円出せば買えたんじゃないだろうか。

だが、大概、脇に、介護保険がなんとかと出ている。介護保険? その時初めて見たかどうかは覚えていないが、自分の切実なる問題としてとらえたのは、その時が初めてだ。

介護保険なら1割(当時3割だったか?)負担で買える。お安い!!
なんだこりゃ。1万円が1千円。ふっかけ? いんちき?? 

これを使わない手はない。まず役所に電話してみたのか、地域包括センターというところに行けばいいとわかった。

地域包括センター? なんだ? なんだが、場所を調べて自転車で行くことに。今は、私の住んでいる地域の包括センターはメインの道路沿いにあって分かりやすいが、この時は、ここは何処なのか、生まれた時からこの街に住んでいるが、初めて来るようなところだった。確か小学校(私が通った小学校ではない)の裏手の畑と住宅街の境のようなちょっとあやしい(?)所にあった。入口がすぐわからず建物のまわりをぐるっと回ってしまった。

入ると、受付がすぐあり職員らしき女性がいたので、介護保険で風呂の椅子を買いたいと、伝えた。

そこに行けばすぐ保険で安く買えると思っていた。ところが、どうもこっちが見込んでいた購入方法ではだめらしい。健康保険みたいに保険証を作ってもらって、それを出せばいいのだろうと・・・なんなら、ある程度の物なら、ここで買えるのかと。

ところごが、

役所のどこどこに申請書を出して、介護認定を受け、ケアマネジャーについてもらって、介護ケアプランを作成してもらい、、、、、、

と、私の予期しない手続きを次々職員さんが話し始める。

私が勝手に思っていた保険のイメージが崩れていく。説明を聞いているうちに、この人は何を言ってるんだと、だんだん頭にくる。

こっちは、ただイスを買いたいだけなんだ。そんな面倒くさいことできるか。
うちの父親は、まだ歩けるし、そんなところにお世話になるほどボケてないよ、

と捨て台詞を吐いて出てきてしまった(苦笑)。

どうも介護保険って、保険証もって医者にかかるイメージとは違うようだ、と初めて知った。相手になってくれた包括の職員さんも、さぞ憤慨しただろう。変な奴が来たもんだって(笑)。


結局、イスは介護保険は使わずに買った。アマゾンでも色々見てみるとほぼ同じ(実際には同じものだろう)が、ちょっと高いかなあ、ぐらいの値段で別にでているのだ。ここでも、ちょっと憤慨なのだが、仕方ないので、それでお値段と、見た目よさそうなのを買った。6千円ぐらいじゃなかったか。

介護保険は2000年から始まったそうだが、当時(今も?)の一般的な受け取り方はこんなもんだったんじゃないだろうか。うちで介護保険を使うようになるのは、2010年になってからだ。ばあちゃんをデイサービスに行かせるために。

あの時、買ったイス。

じいさんも、ばあちゃんも死んじゃって、今は、私が使っている。ちょっと汚れたが、まったく壊れそうにない。いいものだ。




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