広場の真ん中にやぐらが組まれ、ちょうちんをぐるりと巡らし、拡声器で音が入る。
「月がでたでた、月がでた・・・・」
この歌は、戦後50年以上も毎年続けられてきている。
とにかく、古いのです。
三池炭鉱のうえに出た。
炭鉱って何?
いまや、日本には炭鉱というのどこにもない。
炭鉱とは石炭を掘るとこ?
石炭って見たことない。
昔は、石炭を燃やして暖をとった。
え?
今なら灯油でしょ。電気でしょ、ガスでしょ。ユカダンでしょ。
終戦直後には石炭は貴重なエネルギー源だったのが、次第に石油に置き換わり、石炭とか、まして炭鉱とかはなくなってしまった。
それでも、盆踊りの定番といえば炭坑節。
それを踊れる人も減ってきた。浴衣を着て、しゃんとして、妙齢というかご年配の、功なり名をとげたご婦人の独壇場になりました。
あ、炭鉱って知ってる。常磐ハワイアンでしょ?フラダンスでしょ?
と、炭鉱の話題が別な踊りのほうへそれてゆくのでした。
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