周作は父とともに、当時江戸の郊外の松戸へやってきて、剣法を研鑽し、ついに自ら北辰一刀流を創始、神田、於玉が池に玄武館という道場を持ち、門弟五千という賑わいをみせたのであった。
下総の豪族、千葉氏一族の血を引いていることもあり、妙見の北辰信仰を貫いたのである。
千葉周作は、流儀名に北辰、道場名に玄武館と言う名をつけているのだ。
妙見信仰は、北極星(北辰)を万物の根源として敬い、祈りをささげる思想で、古くは奈良、明日香の高松塚古墳に原型を見ることができる。
古墳の石棺内の天井に北斗七星の星座を描き、
北壁に玄武、東に青龍、南に朱雀、西に白虎を配することで、棺の中に理想の世界を作り上げているのである。
余談だが、幕末の頃、幕府にあって、西郷隆盛と談じて、大政奉還を果たした勝海舟は、これまた熱心な妙見信仰の持ち主であった。
海舟は、江戸は本所で生まれ育ち、尾谷誠一郎の道場で剣を学んだが、今、本所に小ぶりながら妙見宮があって、海舟の海軍服姿の像がある。
本所にある妙見さんは、大阪の北に能勢妙見の本山寺院があろが、その東京別院なのだそうだ。
妙見信仰は、仏教寺院にも、神社にもあるのだ。
房総の名族 千葉氏と妙見信仰
http://blog.goo.ne.jp/san-gblog/e/a57b09e35ac9fa5a11ad91b5b26f16aa
なお、千葉周作については、司馬遼太郎の歴史小説「北斗の人」が面白く、興味ぶかい。
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