70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

卒園生の訪問

2021-01-11 16:20:43 | 愛すべき子どもたち

突然の電話で、昨年3月に卒園したHくんが20分後に施設に顔を出すという。訪問の理由は、運転免許を取得し早速新車を購入したので、みんなに見せたいということだった。「20分後かよ!」と驚きながらも職員は嬉しさを隠せない。幼児の時からさんあいで生活し、職員を手こずらせた時期も長かった。でも高校に進学してから周囲が驚くほどの精神的成長を見せ、大手引っ越し会社に就職し、4月から社会人として立派にやっている。

唯一心配だったのは、教習所終了前に卒園したため、ことあるごとに「早く免許を取った方がいいよ!」とアドバイスをしていた。時間はかかったが、今は免許を取得して車で通勤しているという。こうして立派にやっている卒園生と会うことは、施設職員の苦労が報われる瞬間であり、一番ハッピーな時だ。Hくん、訪問してくれてありがとう。

 

「元気?」「仕事どう?」「忙しい?」矢継ぎ早に質問する職員の顔はほころぶ。毎日体を使って精いっぱい仕事をしているので、本人も充実しているようだった。

 

今一番人気のSUVだそうな。ディーラーで即決で決めたという。職員も新車の性能に興味深々。

 

 

支払いは、貯金を頭金に充てて、後は無理のない範囲でローンで返済するということだった。ここら辺の金銭感覚も身についてきたようだ。


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