「ト、トカー。」わたしは叫んだ。なぜかもうトカとしゃべるのが最後かのしれないと思ったから。「ト、トカ。どうして? 私たち友だちなんだよ。ねーってばー、ねー。」
「ハミー来てくれたんだね。
「あたりまえでしょ。」
「ありがとう、うれしいよ。おかげで食べられずにすんだよ。」
「ねぇ~、どうして何もいわずに行ったの、どうして?」
「それは、ハミーを守りたかったから。」
「えっ。」
「あのねー、ハミーの家の近くでうわさ、いや事件があって。」
「えっ、なんの事件?」
「それは、、、ヘビにかまれて人が死んじゃう事件。だからヘビのすみかに行って、ヘビ
を押さえつければ、きっとハミーの家にヘビはこないから。」
「ト、トカー。」
「どうしたのハミー。」
「わたし知らなかった。」
「大丈夫だよ。」
「トカ」
「ぼくハミーが大好き。」
「トッ、トカー。」
「大好きだから、守りたい。だってハミーは、ぼくの、ぼくの、大切な友だちだもん。」
「はっ、はっ、トカー。」わたしは泣いていた。こんな結末なんか望んでいない。なのに。
「あの、ハミー、約束しよう。
「何を?」
「ずっと友だちだちってこと。」
「うん。ぜったい、ぜったい友だち。」
「あのね、ひとつ言いたいことがあったの。」
「なに?」
「ありがとう。」
「わたしも、、、、トカ。」わたしは気づいていた。目をつむり冷たくなっていくトカを。
「トッ、トカー!」わたしは叫んで泣いた。つらいというか、悲しい。トカ。わたしが泣いていると虫さんたちがやってきた。
「トカは無地か?」
「トカが死んじゃった。」
「えっ!」
「守れなかったトカを。」
「・・・・・」
「トカ~~」わたしは泣き続けた。その場でずっとずっと、、、。
そして新しい夏がきた。
トカを思い出しては祈り、またトカに会いたいと願った。
また会えたら、こういいたい。
「ありがとう。」と、そしていっしょに曲つくりたい。
===終わり
深谷市のゆるキャラ「ふっかちゃん」大好き!