わらび餅の中でも本格的なものは、蕨(山菜の1種)の根に含まれるデンプンを使用して作り、値段も高いですが、一般に売られているワラビ餅は他の安価なデンプンを使用していて、価格が安く出来る和菓子です。
通常、わらび餅を作るには、デンプンと水(あるいは砂糖・コーヒー・ココアなど)を加え、鍋で加熱しながら煉り上げる根気のいる作業が必要です。安価な割には少し手間が掛かりますが、寒天メーカーが販売している「簡単わらび餅の素」はお湯を加え、電子レンジで加熱して作ることができます。
「簡単わらび餅の素」で作った製品は、冷凍・冷蔵が可能です。一般のわらび餅は冷蔵・冷凍すると食感・色合いが変わってしまいますが、保存が出来れば作り置き、まとめて仕込みが出来ますので、作業効率が上がります。廃棄ロスも減らすことが出来ますので、冷蔵・冷凍スペースを設ければ、経費節減になるかもしれません。
和菓子で冷凍・冷蔵保存させるには、商品に冷凍耐性・老化防止作用を持たせる必要があります。老化防止・保湿・しっとり感を出すには乳化油脂などが使えますが、保湿・老化防止・冷凍耐性のある乳酸ナトリウムやトレハロースなどの糖類を用いても出来るかもしれません。トレハロースはメイラード反応(加熱により茶色く変色する)が起きませんので、長時間煮るジャムで果物の色合いが薄い場合などには砂糖の代用として向いているかと思います。