11年続けた「アイドル歌謡独断アウォーズ」ですが、あまりにも最新アイドルを聴かなくなった(今年のiPodトップ25参照)のでおしまいにします。
代わりにこの一年で個人的によく聴いた、秀逸だったな〜と改めて思ったアイドル歌謡を選ぶ「アイドル歌謡個人的今年の○選」をお届けします。
〈アイドル歌謡個人的今年の5選〉
「恥ずかしい夢」中嶋美智代
90年代ジャパニーズポップが流行る中でもなお注目されないアイドル冬の時代の楽曲。
今では絶滅の危機にあるソロアイドルによる、これも絶滅の危機にあるかもしれない少女の心の内を際どく描いた楽曲。
作詞家及川眠子が男子に忖度したのか、本当にある少女のうちにはある心情なのか、男子にとっては色めき立つ歌詞だろう。このような曲を昨今の集団アイドルが歌っても、個人の心情というより世相や世代を表現した曲になってしまう。これこそソロアイドルの真骨頂なのだ。
いかにも少女の暗部を描くようなダークなイントロで始まり薄いリズムギターが終始心を揺さぶってくる。
中嶋美智代の甘いヴォーカルがまた絶妙。ツーコーラスのサビ「ツボミでいた季節から」の甘々な声から「花になる瞬間は」の鼻にかかった声でゾクっとし「いまだけなの」の静かで真っ直ぐな歌い方にゾクゾクっと背筋が凍る感じに襲われる。
この楽曲は中嶋美智代のヴォーカルを生かした真骨頂に思える。
「さよならのめまい」南野陽子
当時、南野陽子には関心なかったが「さよならのめまい」のサビのナチュラルビブラートにツボって、今年良く聴いた。
ツーコーラスサビ「さよならのためらい」の「い」の伸ばし「いぃいぃいぃ〜」が特にたまらん。本人が勝手に歌ったのか、ディレクション通りなのか、機材でいじったのかわからないけど、絶妙。
ツーコーラスの「心のドア越しに」の「にっ」の止め方も好き。
「未来航海 -Sailing-」荻野目洋子
荻野目ちゃんのアルバムは2ndと3rdは持ってたんだけど、1stがなくてデビュー曲も聴けてなかった。今年になって機会があり1stをCDサイズ紙ジャケットで再現したのを入手。みゆきの声で歌うアップテンポな王道アイドル歌謡にすっかりハマった。
ダンスナンバーでブレイクした荻野目ちゃんだけど、王道の方も十分いい曲だよなぁ。
「センターラインが終わるとき」勇直子
一番ラジオを聴いてた時期、ラジオCMでよく流れてて印象に残ってた。ふとフルコーラスで聴きたくなり中古CDでアルバムを入手。今年よく聴いた。
アップテンポなロック調アイドル歌謡。タイトルを歌うサビはやはり強印象だ。
2番の歌詞「カーレイディオを消したときに」の歌詞覚えてたから当時もラジオでフルコーラス聴いてるのかな、CMでツーコーラスバージョンあったのかな…
多分、自分が「ラジオ」を「レディオ」と表現したのを聴いた初だと思う。
「ずっと ChamJam」ChamJam
ドラマ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」にハマって劇中アイドルChamJamの劇中歌が入った音楽集を買ってよく聴いてる。
ドラマではオタク側のえりぴよさん、くまささん、基さんとその妹、アイドル側のれお、空音、優佳、眞紀、ゆめ莉、文、舞菜の7人と、それぞれ個性的に描かれていてドラマ世界に魅了された。
「ずっと ChamJam」は7人の自己紹介ソング。地下アイドルの世界はよくわからないけど、B級アイドル感はとっても感じられる。
舞菜のキャラクター通りの心許ない歌い方たまらん。ディレクション通りだろうけど、伊礼姫奈の素だったらなお嬉しい。
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