スサノヲの悪行アマテラスとの神明裁判に勝ったことで有頂天になったスサノヲは、領国へ帰らずに姉兄のいる高天原に腰を据えてしまうのですが、ここから彼の悪行三昧が始まります。逆に言えば、神託を口実にやりたい放題を始めたこと自体、彼の本心が神託とは真逆だったことを如実に表したものだと言えるでしょう。『古事記』によるとスサノヲは、アマテラスの宮田の畔を壊し、溝を埋め、新嘗を奉げる祭殿に糞を撒き散らしたりしま . . . 本文を読む
須佐之男命の昇天続いて記紀神話は高天原に舞台を移して行きます。主役は天照大御神と須佐之男命です。高天原の神話を略説すると、伊邪那岐命から根の国へ行くよう命ぜられたスサノヲが、姉のアマテラスへ別れの挨拶に赴いたところ、そのまま同地に居座って悪事の限りを尽くした挙句、諸神によって高天原を追放されたという話です。天の岩戸隠れという余りに有名な挿話があるため、最高神であるアマテラスが話題の中心であるかのよ . . . 本文を読む