史書から読み解く日本史

歴史に謎なんてない。全て史書に書いてある。

熊野越え

2020-05-23 | 古代日本史
熊野への道日向から遠路関西まで遠征して、敵陣まであと一歩と迫りながら、全軍を紀伊半島南部に移動させた神武帝は、熊野から吉野を越えて内州(大和)へ攻め入る作戦を敢行しました。この熊野越えは東征の集大成とも言うべきものなので、当然ながら熊野出立から大和討入りまでの行軍については、記紀共にかなりの文字数を割いて事細かに記述しています。ただ実のところ(正史の書紀でさえ)そこに語られている内容は、史実と言う . . . 本文を読む

続:東征

2020-05-07 | 古代日本史
吉備から河内へさて『日本書紀』を先へ読み進めると、吉備で軍備を整えた神武帝は、戊午の年の春二月に東へ向けて出港しました。但しこれが漢歴の何年に当たるのかは不明です。船団を連ねて難波碕に着こうとする時、速い潮流にあって甚だ早急に着きました。よって同地を浪速国と名付け、または浪花とも言い、難波というのはこれが訛ったものだといいます。因みにこの後も東征記では、記紀共に地名の由来にまつわる話をいくつも載せ . . . 本文を読む