史書から読み解く日本史

歴史に謎なんてない。全て史書に書いてある。

記紀神話:出雲神話

2020-01-19 | 記紀神話
出雲の大国様続いて出雲神話は大国主神(大国主命)が主役の局面に入ります。大国主神は大物主神または大己貴神とも言い、更に多くの別名を持っています。そのオオクニヌシの物語を『古事記』に従って簡単に追ってみると、オオクニヌシには八十(大勢)の兄神がいましたが、その兄達は皆身を引いてオオクニヌシに国を譲ってしまいました。その身を引いた理由というのが、兄達は各々稲羽(因幡)の八上比売に求婚する心があったから . . . 本文を読む

記紀神話:八岐大蛇

2020-01-09 | 記紀神話
『古事記』と出雲神話続いて記紀神話は出雲に舞台を移して行きます。『古事記』の出雲神話は大まかに五話を伝えており、まず高天原を追放された須佐之男命が出雲へ下り、そこで八俣大蛇(『日本書紀』では八岐大蛇に作る)を斬って草薙剣を得る話から始まります。次いで因幡の白兎で知られる大国主神とその兄神達との話、次いで大国主神が祖先神の須佐之男命を頼って根堅洲国へ行き、スサノヲの娘の須勢理毘売と駆落ちした話、次い . . . 本文を読む

記紀神話:天の岩戸隠れ

2020-01-02 | 記紀神話
岩戸隠れを巡ってではアマテラスの岩戸隠れとは一体何だったのでしょうか。アマテラスが日神とされていること、日神が石窟に籠ると葦原中国が昼夜の区別もない常闇となったこと、彼女が石窟から出てくると再び世界に光が満ちたこと等から、これを日食に比する説は古くからあって、確かにこの物語の構成要素の中に日食という自然現象が含まれている可能性は高いと思われます。また天照大神のモデルとなった女神は一人ではなく実は二 . . . 本文を読む