昭和時代のお誕生日会を再現してみました。小説と言うよりは、半分自分の体験を書いたようなものです。イサコのお誕生日会も、きっとこんな楽しいお誕生日会になったんじゃないかな?
ネタは古い空間の人間じゃないとわかんないと思います。(古くてすんません)
興味があったらググってみて下さいね。
ネタ用の絵は描けませんでした。ごめんなさい。
それにしてもイサコを一目見て、あ、この子キカイダー(ジロー)のコスしてると思ったのは私だけ?
時に西暦2028年4月4日(春休み)、処は大黒市の小此木邸。青空をバックにサクラが咲くうららかな日和。その日の夕方18:30から、イサコの誕生日会が開かれていた。
ヤサコ 「はぁーい、みなさーん。今日はイサコちゃんの14回目のお誕生日会にお集まりいただきまし
て、誠にありがとうございます。」京子「ありがとうございましゅ。」
ヤサコ 「今日は、小学校の時の担任のマイコ先生と、それから呼んでもいないのに、ウチクネ先生も来
てくれましたぁ。」(ヤンヤヤンヤ)
ヤサコ 「狭い我が家ですが、充分楽しんで帰って下さいねー。途中、イサコちゃんと小此木ファミリーに
よるお芝居も用意してまーす。ご期待下さい。」京子「ご期待下さい。」
京子 「それでは、イサコお姉ちゃんのお誕生日会のはじまり、はじまり。」
(バチバチバチパチパチパチパチ・・・・・・・・・・・・)
ヤサママ「はいはーい。まずはママが腕によりを掛けて作った、特製カレーライスからですよー。」
ヤサコ 「それじゃ、みんな揃ってごあいさつ。いただきまーす。」
一 同 「いただきまーす。」
ダイチ 「おっ、うめぇじゃん。なぁデンパ?」
デンパ 「うん。おいしいね。」
ヤサママ「おかわりも有るから沢山食べてね。」
マイコ 「ホントにおいしぃわぁ。お母様に教わって帰ろうかしら。」
ヤサママ「またまたぁ。褒めすぎですわ。(ウマカリーをベースにして、香辛料を入れただけなんて、
口が裂けても言えない・・・。)」
イサコ 「あ、幼女もとい京子ちゃん。ニンジンも食べられるようになったんだ。」
京子 「うん。早く大きくなって暗号屋になるんだもん。ふたつの胸も大きく膨らまして、何でも出来る
ようになるんだもん。」
イサコ 「それは・・・、私も頑張るよ・・・。」
ヤサママ「それではお楽しみの、お誕生日ケーキの登場でーす。」
ヤサコ 「わぁ、コレ、ママが作ったの?」
ヤサママ「う、うん。(甘く煮た金時人参の☆型トッピングだけね)」
メガ婆 「静江さん。ケーキ屋ケンちゃんが、ロウソクを忘れてましたって、持ってきてくれたぞぃ。」
ヤサママ「おばあちゃん。声が大きいです。」
アイコ 「ハイハイ。じゃぁロウソク立てて、火を灯して・・・。電気を消してぇ。準備OKよ。」
イサコ 「これは、何をどうすればいいんだ?」
ヤサコ 「またぁ、知ってるくせにぃ。」
イサコ 「うーん・・・。それじゃ、実はおばさんの勧めで、金沢の民謡教室に通いだしたんだけど。
そこでやっている歌唱訓練を披露します。」
一 同 「えっ?」
イサコ 「(ゴホン)はぁぁぁぁぁぁぁぁ、イエローーーーー、サブマリリンンンンマリーン♪」
ダイチ 「すっげぇー。炎の前で歌っているのに、ロウソクの炎が揺れてないぜ。」
ヤサコ 「ちょっ、ちょっと、イサコちゃん。それは違うのよ。(こしょこしょこしょ)」
イサコ 「そ、そうか。わかった。」
ヤサコ 「はい、それじゃ、みんなでハッピーバースデーの唄を歌います。せえの!」
一 同 「ハッピーバースデーツーユー ハッピーバースデーツーユー
ハッピーバースデーディア イサコーー
(ハイ) ハッピーバースデーツーユー♪」
イサコ 「ふぅーーーーー。」
(バチバチバチパチパチパチパチ・・・・・・・・・・・・)
イサコ 「こんなに大勢の人に祝ってもらうなんて、初めてだから・・・、なんて言っていいのか・・・。
・・・・・・。(涙) ごめんね。」
ヤサコ 「イサコちゃん。お誕生日おめでとう。」フミエ「おめでとう。」「おめでとう・・」
イサコ 「ありがとう。」
ダイチ 「これは、俺からのプレゼントだ。」「これも」「これも」「これも」「これも」「これも」
「京子からもハイっ。」
イサコ 「え。こ、こんなに沢山のプレゼント。とても一人じゃ持ち帰れないくらい・・・。どうしよう・・。」
ヤサコ 「大丈夫よ。大人の人に車で送ってもらって・・・、って、マイコ先生!」
マイコ 「なんらぁ、あたしゃまだ酔っへなんかないぞぉ。」
ウチクネ「そうれすよ。まだまだ大丈夫れしょう。」
ヤサコ 「もう!ママ!あの2人にアルコールはダメって言っといたでしょう?」
ヤサママ「あら、そうだったかしら。ハハハ。あら、お皿が足りないわ。取ってこなくちゃだわ。」
ヤサパパ「どうしたんだい?優子。」
ヤサコ 「イサコちゃんのプレゼントが多くなっちゃったから車を出して貰いたいのに、先生達酔っぱらっ
ちゃったのよ。もう。」
ヤサパパ「大丈夫だよ。パパが車で送ってあげるから。皆さんには遠慮なく楽しんでもらいなさい。」
ヤサコ 「お父さんありがとう。」
イサコ 「おじさん。お世話になります。」
ヤサパパ「遠慮はいいから。それじゃ、また後でね。」
ヤサママ「ハイハイ、それではケーキ入刀でーす。」
フミエ 「あ、アタシそっちがいい。」ダイチ「俺、コレがいい。」
ヤサママ「みんなで、仲良く分けてね。」
京子 「お姉ちゃんのイチゴもーらいっ。」
ヤサコ 「こら、京子。人の物を盗るんじゃありません。」
京子 「お姉ちゃんのケチンボ!」
イサコ 「ハイハイ、私のを分けてあげるから。姉妹ケンカするな。」
京子 「イサコお姉ちゃん。ありがとう。」
ヤサコ 「ごめんね。イサコちゃん。もう!京子ったら。変な言葉を覚えて!一体誰に教わったのよ。」
京子 「ダイチ!」
ダイチ 「え、え、ええ?お、お、俺、何も教えてねぇぞ。(赤面)」
フミエ 「ダイチぃ。あんたって人はー!(赤面)」
ヤサコ 「もう京子ったら、恥ずかしいからやめなさいよ。(赤面)」
フミエ 「きょ、京子ちゃん何にも見てないわよねー?(紅潮)」
京子 「見たよ。」
一 同 「ええええ!ナンダってえええええ!(ワォーン)」
ダイチ 「ああ、もうお腹いっぱいだ。」
フミエ 「アタシもー。ふう。あれ、どうしたのイサコ?なんか落ち着かないみたいだけど?」
ヤサコ 「イサコちゃん。準備OK?」
イサコ 「えっ?まだ心の準備が・・・。」
フミエ 「あっ、出し物があるんだったわね。早く見たいなー。」
アイコ 「見たい見たい。」
ヤサコ 「じゃ、ちょっと机を片づけて。ほら、京子も準備して。」
(がやがやがや)
イサコ 「小此木。まだ、ちょっと乗り気じゃないんだが・・・。」
ヤサコ 「お芝居なんて勢いでやっちゃえばいいのよ。とにかくみんなを楽しませるにはノリが大切よ。」
イサコ 「わ、わかった。」
イサコ 「それでは、ただいまより、天沢勇子と小此木ファミリーによるお芝居を始めます。
なお、電脳物質による特殊効果シーンがありますので、電脳メガネを装着してお楽しみ下さい。
お題は『電脳人間キカイダー』です。」
(ブーーーーーーーーーーーーーーーー)
ダイチ 「どっかで聞いたタイトルだなぁ。」
フミエ 「もう、静かにしてよ。」
ヤサコ 「ここは、最新の電脳設備と古い街並みが融合する不思議な街。大黒市。でも最近、街に古い
空間が増殖し、小さな子供の電脳体が怪人ヌルヌルにさらわれるという、奇怪な事件が多発して
いたのだった。」
ヤサママ「この怪事件を捜査・解決するため、天王寺博士が開発した変身アンドロイド
『電脳人間キカイダー』が送り込まれたのだ。」
メガ婆 「ウオー。悪い子はいねえがぁ。電脳体をちょうだい。ちょうだい。」
(♪寂しげな電脳ギター)
京子 「あのギターの音は!何処だ?何処だ?何処だ?」
イサコ 「出たな!怪人ヌルヌル!」
メガ婆 「お前は誰ぢゃ。」
イサコ 「天知る地知る人ぞ知る。悪を倒せと俺を呼ぶ。電脳人間キカイダー。」
メガ婆 「ええい、やっておしまい。」京子「あらほらさっさ。」
イサコ 「今だ!今こそ変身だ。チェインジ!スイッチオン!」
ヤサコ 「天沢勇子は、両肩の暗号炉を押すと、電脳人間キカイダーに変身するのだ!(中江真司風)」
イサコ 「ワン!ツー!スリー!!」(パタパタパタパタ)
ダイチ 「うおー、特殊効果すげえー。」
フミエ 「イサコ頑張れー。」
アイコ 「あっ、イサコちゃん。ツインテールに結ってるぅ。」
ヤサコ 「強い!絶対に強い!電脳人間キカイダー!!怪人ヌルヌルをちぎっては投げちぎっては
投げ、そしてついに悪の秘密結社ダークの本拠地へと近づいたぁ。(バンバン! 広澤虎造風)」
ダイチ 「巧いノリだねえ。」
デンパ 「山本山だね。」
イサコ 「ここがダークの本拠地か。」
(♪ヤサコのリコーダー)
イサコ 「うわっ!なんだこの笛の音は。頭が割れそうに痛い。」
ヤサコ 「フフフ。我の名は『破壊ダー』。この笛は、お前の暗号炉を狂わせる、特殊なメロディを流して
いるのさ。ハッハッハ。」
京子 「ブォンブォン(白いカラスのお面)」
イサコ 「うぅぅ。とても私一人では勝てない。そーだ!兄さんを呼ぼう。」
イサコ 「キカイダー01のイチロー兄さーん。」
ヤサコ 「みんなで呼ぼう!ゼロワン。必ず来るぞ。せーの、イチロー。」
イサコ 「もっともっと大きな声で。せーの。いっっちろうー。」
一 同 「せーの。一郎ーーーーーーーーーーー。」
ヤサママ「あなた。そろそろ行ってあげなさいよ。」
小此木一郎「近頃の若い娘の考えていることは、おじさんにはさっぱりだよ・・・。」
(おもちゃのトランペット)プーー。
ヤサイサ「オチが付かないから、電脳ジ・エンード(余ってたクラッカー)」
フミエ 「あー、今日は楽しかった。でも、すっかり遅くなっちゃったわね。」
ダイチ 「じゃぁな。元気でやれよ。」アイコ「じゃあね。」マイコ「勉強もしっかりするのよ。」
京子 「イサコお姉ちゃん泊まってってよー。」
ヤサコ 「ダメよ。京子はここでお別れよ。」
京子 「ダメダメぇ帰っちゃやだぁ。」
ヤサママ「そうよ。まだ春休みなんだし。ウチは全然迷惑じゃないわよ。」
イサコ 「でも、多分、お母さんが寝ずに待ってると思うから・・・。」
ヤサママ「そう。それじゃ仕方ないわね。」
ヤサパパ「あれ?ママ。車が無い!」
一 同 「えーー!!」
ヤサママ「あら、車なら車検屋さんに出しておいたわよ。」
ヤサパパ「それは明日だよ。」
ヤサコ 「もう、ママぁ!」
ヤサママ「えっ・・・・。(キョロキョロ)」
ヤサコ 「京子は寝た?」
イサコ 「ああ、寝たみたいだ。」
ヤサコ 「今日は楽しかったわね。」
イサコ 「ああ。とっても疲れたけど楽しかった。」
ヤサコ 「ねぇ、あの夏からもう1年半も経つのよ。」
イサコ 「早いもんだな。」
ヤサコ 「でも、まだまだ、お互い知らないことばかり・・・。」
イサコ 「そりゃ他人だもんな。」
ヤサコ 「・・・。もっとお互いの事を話し合えば話し合うほど、親しい友達になれるんじゃないかな。」
イサコ 「あ、うん。そうだな。そうかも知れない。」
ヤサコ 「それじゃ、今夜は寝ないでしゃべりあかしましょう。」
イサコ 「うん。ずうっと今夜だといいな。」
ヤサイサ「いつまでも いつまでも・・・。」
おわり
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