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【キバノロ、マナヅル…漢江河口の湿地は「動植物の楽園」】

2009年01月15日 | 北域緑化関連消息

アパートが足りないわけじゃない。
ようは、土建工事が国家経済の動脈になってしまったことから、次から次へと工事需要を作り出しているにすぎない。
いい加減にしてもらいたいのだが、
特に非武装地帯近くにまでブルドーザーが近づいているのは何とか止められないものか。
本当に憂うことばかりだ。


【キバノロ、マナヅル…漢江河口の湿地は「動植物の楽園」】
JANUARY 15, 2009 08:34 東亜日報

http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2009011556788

零下10度の厳しい寒さのうえに、川風まで吹きつけた11日午前、京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)の漢江(ハンガン)河口の湿地。

記者たちを乗せた車が、川辺に沿って1分ほど徐行して出会った雄と雌のキバノロは、鉄条網のすぐ下にいた。自由路を走り去る車の騒音でうるさかったが、人間が足を踏み入れないことを知っているのか、のんびりと草を食んでいた。

キバノロのつがいは、取材車両をじっと見つめるだけで、逃げなかった。

犬歯が口の外に飛び出した雄は、カメラをじっと見つめて、ポーズを取っているようだった。しかし、近付くと、つがいはピョンピョンと4、5回飛び跳ねて、柳が生い茂った林に姿を消した。

国際的な絶滅の危機種として保護されている3、4羽のマナヅルは、田んぼでえさを食べていたが、記者たちの訪問に驚いたように頭を持ち上げて、警戒していた。


●鉄条網が作りあげた森と渡り鳥

漢江河口の湿地は、軍事施設保護区域で、二重の鉄条網が設置され、民間人の立入りが厳重に統制されているため、各種動植物が人間に干渉されることなく、過ごすことができた。

この鉄条網は、1968年の「金新朝(キム・シンジョ)侵入事件」後、1970年から、武装共産軍の侵入を防止するために設置された。そのお陰で、マナヅル、オジロワシ、トビなど、国際的な絶滅危機種を含む動植物が、平和を享受することができた。

しかし、高陽市と金浦市(キムポシ)では、一山(イルサン)新都市をはじめとする大規模な宅地開発が続き、住民たちは漢江河口の湿地を利用できるよう鉄条網の撤去を求めた。

軍当局は、作戦を理由に、鉄条網の撤去に否定的だったが、これに取って代わる最新の境界装備を開発し、昨年12月17日にこの要求を受け入れた。

高陽市の区間(幸州大橋~一山大橋)12.9キロと金浦市区間(金浦大橋~一山大橋)9.7キロに設置された鉄条網の撤去工事は、4月から始まる。


●キバノロとタンチョウヅルなどの天国

湿地は、マナヅルやオオヒシクイなど、渡り鳥の天国だった。

マナヅルは、シベリアから飛んできて、ここで冬を過ごす。現在、約100羽が冬越えをしている。

オオヒシクイは、川辺で数百羽が群れをなして休息し、えさを食べるのに余念がなかった。オオヒシクイはこの湿地に、韓国で最も多い1万羽が棲息するものと推定される。これらの渡り鳥を含め、漢江河口に棲息する鳥類は、約70種と把握されている。

トラやクマなどの野生の猛獣がいないため、絶滅危機種のヤマネコが、植物連鎖の頂点に立ち、イタチ、タヌキ、アオダイショウなども棲息している。

植物の種類は、かなり多彩だ。

湿地の盟主に上げられる柳をはじめ、ママコノシリヌグイ、アブラガヤ、ヒトツバハギ、オオイスタデ、キンエノコロなど、名前も美しい植物約160種が生息している。

人間が足を踏み入れない漢江河口の湿地では、動植物が自生しやすい天恵の環境が造成されているが、梅雨のシーズンに流されてくる莫大な量のゴミと増え続ける外来植物が、環境破壊の要素として浮上している。

ここでは、渡り鳥が好む「イセウキヤガラ」が生息していたが、ゴミが堆積し始めた7、8年前から影をひそめ、今は姿を消してしまった。






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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ますます (sangtae)
2009-01-15 19:36:50
ますます非武装地帯の自然環境の保護が重要になります。
ソウル一極集中と工業化。
生活を重視すればするほど、生存は危うくなる。
この乖離こそ、21世紀の課題のようだ。
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4大河川工事 (namsang)
2009-01-16 04:13:33
実質大運河構想につながる4大河川工事が既に始まっている。DMZだけでなく、韓国全土いたるところで自然環境がコンクリートで固められようとしている。
人だけでなく、生き物たちの悲鳴が聞こえてくる。
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