この季節になると,思い出す。昔,昔の恋物語を。そう,桜の花が満開だった頃。あの人と初めての出逢い。
初めて,人を愛したのかな。高校三年生の春。校門を入ると,桜吹雪の下を歩いていくあなたの後ろ姿を見つけ,其の妖しいまで美しい光景を見つめていました。紺色のセーラー服の上を白い桜の花びらが,ひらひらと,絶え間なく舞うが如く落ちてゆく。
そのうちの一枚を,あなたは肩に載せて。教室へ
それが,あなたを意識した,最初でした。でもね,あなたは,市会議員の娘。頭も良いし,私には,高嶺の花。相手にしてくれないことはわかっていました。
それに,私は,部活が忙しくて,毎日走っていました。教室では,あなたは,前の方の席で,黒板をしっかりと見て真面目を絵に描いたような,女子高生。それの比べて、私は,後ろの窓際の席。大方の時間,窓から外の景色を眺めていた。
授業が終われば,即部室へ。そして,着替えて,グランドへ。そんな毎日の繰り返し。
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