また、赤ちゃんは生まれつき主体性の塊です。
なんでもやりたいことをしようする生き物です。
そして
子どもらしいワガママと失敗を繰り返しながら自ら判断し行動する力を獲得していきます。
ましてや生まれながらにして、
「親にとって理想と思うような育ち方(親の敷いたレールを歩む生き方、親がベストだときめつけた生き方)」
をする赤ちゃんはいません。
本能②すべての子どもには本来、人間にとって大切な強い主体性があるのです。
その大切な本能を残念ながら親たちは過剰な愛情や正論で、「自分で考え行動するという主体性」を曲げて無意識に調教しているのです。
親の過剰な愛情(親が決めてきた環境)という調教
・○○しなきゃダメよ。そんなことしたら失敗するでしょ
・普通の人はこうなのだから、○○すべきでしょ
・〇〇なんだから、我慢しなさい。
・そんなことしちゃダメ、もっといい子にしなさい。
・なんでも手取り足取りの過剰な愛情(失敗させない、決めさせない)
親の正論という調教
・人生は勝負、厳しいんだ。勝ち抜け!
・一生懸命やりなさい。努力すれば必ずできる。
・私はこうして人生を生きてきた。だから、こうしなさい。
・人様に迷惑をかけてはいけない!
・今、頑張らないでどうするんだ。将来を考えなさい!
・そんなことするな。世間体を気にしろ
・昔の偉人は自分を厳しく律して偉くなったんだぞ
どうですか?
そんな過剰な愛情や正論を子どもにビシビシ押し付けてこなかったでしょうか?
ただ、親たちにも「そうせざるを得なかった」仕方ない理由があるのです。
日本の新自由主義的世界の中で能力主義・効率主義・成果主義のレールを
しかたなく走らされ、ひたすら、親たちは家族のために頑張ってきたのです。
親たちの辛い経験から
競争社会の枠組みから落ちこぼれないように、
そして親が思う人生のレールに乗れるように、
将来、楽な生き方ができるように、
今厳しく指導することが、子どもの幸せにつながると考えてきたわけです。
愛する子どもたちの将来を考えて自然に出てきた言葉なのだと思います。
(共稼ぎ夫婦が増えたことも関係しているかもしれませんね。)
しかし、
子どもたちは将来を考えて生きているのではなく、むしろ、今を生きているのです。
本来は、主体性をもって、「今を生きよう」とするのが子供なのだと思います。
本当は親や社会の決めたレールを外れて、困難であったとしても自分だけの道を歩きたいのです。
ですが、親の重力場があまりにも強すぎるので抜けられない。
すなわち、
親の価値観の世界に拘束され、自由に踏み外すことができない自分が苦しいのです。
自己判断し、自己決定しないように育てられてきたのですから、わかっていてもできないのです。
踏み出す勇気が生まれてこないのです。
子ともたちは、本来、親はもちろん、ひとりひとり考え方や価値観が違うのです。
そんな価値観を親が理解することが「ひきこもりからの根本的回復への道」の始まりなのですが、それにはまず親が変わらなければなりません。
親からスタートしなければ、子は長年拘束し続けた親の価値観からは逃れられないのです。
(不思議なことですが、どんな親子でも心はつながっています。)
まず、いったん子は安心安全にひきこもることで、胎内にいる赤ちゃんのような休みとエネルギーチャージが必要であり、そこを土台にして再びもう一度生まれ変わろうとしています。
その間に、見守ってただボーっとしているのではなく、親は勉強会に参加することで価値観を変え、または広げ、新たに生まれ変わろうとする我が子を出てくるのを待つのです。
(よく「息子を信じて自分で解決するのを暖かく見守ります。」とおっしゃる親がいますけど、そのまま何年もたってしまいます。)
そして、これらは、言葉で理解しただけでは意味がありません。
勉強会の討論の中で、親は自分なりに何度も考え、凝り固まった親の脳細胞を少しずつ叩いて変化させ目覚めなければ意味がないのです。
その為に親の勉強会はあるわけです。
(おわり)
居場所 はじめる一歩の会
あなたも勇気を出して参加してみませんか⁉
30代以上の方も歓迎します。
連絡先:岩崎(070-6576-4633)または山下(090-8321-0032)
電話するのはとても勇気がいるでしょうけど、それが自立への第一歩です。
また、親御さんだけでの相談にも応じます。もちろん、無料です。
詳細はカテゴリー内のFirst Stepの紹介をご覧ください
その「本能的な子供の行動①②」が、ひきこもりや不登校に大きく影響しています。
(それ以外の理由である場合もあります。)
その①②を、家族間の不和や親の価値観が影響して、子どもを生きづらい状況にさせてしまっているのです。
子供のころのこの影響は、大人(中高年も含む)になっても受けたままになって心の重石になっています。
親から受けた影響は親が変わらなければ、なかなか解決しません。
親が変わることで初めて親子間の信頼の芽が出てくるのです。
注)「親が変われば子が変わる」についてはこちら
その親子間の信頼が回復しなければ、見た目は社会復帰、復学したとしても
ぶり返すと思います。
だから、親が変わるために親が勉強する必要があるのです。
ただし、どうしても変わらない親の場合でも、自らの力だけで立ち直る子もいます。
それは、親にとっては辛いことですが、「子が親を捨てること」なのです。