記念すべき石川秀美のデビュー曲であり、まぎれもない石川秀美伝説の幕開けの曲。
1982年・・・
時代は80年代型アイドルに歌謡界は動いていた。
女性アイドルに至っては、1980年デビューの松田聖子を筆頭に、岩崎良美、三原じゅん子、薬師丸ひろ子、伊藤つかさ、松本伊代、柏原芳恵など。
また石川秀美の先代でもある河合奈保子の着実な成長と人気により1980年組による大きな引率が各社の次のトップアイドルとなるべく逸材を発掘しデビューするという動きが実施されたのが「1982年」であった。
西城秀樹の弟妹コンテストと題されたオーディションより、初代妹としてデビューした河合奈保子、1981年の2代目オーディションに石川秀美が選ばれ1982年4月21日にレコードデビュー。
ハウスのサラダチップスCMにも出演し、デビュー曲が挿入歌となるなど快進撃にも近い石川秀美のプロモーションは息づいていくのであった。
同年デビューの輩も多数デビューする年であったため、競合アイドル戦線時代の幕開けでもある。
中森明菜、小泉今日子、早見優、堀ちえみ、三田寛子、北原佐和子、原田知世、川田あつ子、新井薫子、水野きみ子、三井比佐子などなど・・・
海外にいたってもマドンナ、ジャネットジャクソンなど、後の歴史に足跡を残したアイドルが続々とデビューを果たし、翌年デビューしたアイドルが伸びる事ができなかった。1983年から更に人気を博したため、石川秀美も含めて「花の昭和57年組(1982年組)」と称されるまでとなったのである。
高度成長期にもなり、バブルの兆しが見えだしていたため、テレビ局、芸能プロダクション、レコード会社、広告業界等、色んな進化をもたらした時代でもあったため、あらゆる物が一挙に大きくなった時代。
そんな各社の意向の流れから、ひときわビッグアイドルであった松田聖子のようなポスト聖子をめざすべく女性アイドル達。
それぞれが独自の味を出しながらも基本は聖子フォロワーであったかのような聖子ちゃんカット。
石川秀美にいたっては、楽曲における布陣が聖子継承であった松本隆・小田裕一郎コンビ。
春に相応しい爽やかな印象を持つ曲である。
80年代前半の特徴である平和で陽気な春ソング。
イントロから花畑に舞う妖精のようなメジャー調コードで進行するワクワクするようなデビュー曲である。
流れるようなオーケストラ、ホーン、ギター音達。
また、伸びやかなボーカルも今後の活躍を期待できるものである。
歌詞世界は河合奈保子のデビュー曲にも通じるものを感じるが、女性アイドル直球な世界観。
幼さとあどけなさを詰め込みながらも、誰でもない石川秀美らしさを既にこの曲にて披露した楽曲制作と実感できる。
この年から創設されたメガロポリス歌謡祭で今曲にて最優秀新人ダイヤモンド賞を受賞。
改めて思うのが健康美・スポーツ少女・UPテンポ~後期にはロック調・ダンスミュージック調など石川秀美の特性となるリズム音、Eギター音がしっかり確立されていた事が製作陣にしっかりと心に刻まれていたと思われる。
また、石川秀美BEST BOXにレビューにあった作曲家;小田裕一郎氏のコメントにあった「デビュー時に2ndシングル:ゆ・れ・て湘南、3rdシングル:哀しみのブリザードが既にストックされていたが、デビュー曲は今曲に決まった」という点であるが、かなり大正解。
そしてデビュー曲だけにこれまでにリリースされたベストアルバムには必ず収録されており、ビデオにおいても収録されている。
上記画像は1984年リリースされたたイメージビデオ:HIDEMI IN NEMUより。
セールス面においてはまずますの成果である。(オリコンデータ:#31/60,090sales/13weeks)
ステージ衣装については3パターンあり、赤、黄色の花をモチーフにしたような衣装。確かラジオで本人が赤の衣装が途中でなくなったというエピソードを後年話していた。
そこで、白のホットパンツのステージ衣装。更にバンダナをつけてるあたり、かなり80年代であり、原宿のタケノコ族という人気のあった人達のファッションを取り入れている。
確かに・・・赤も黄色も単色統一な衣装はちょっと・・・重たそうw
定番なミニスカートは定評だが、やはり石川秀美らしさという点ではホットパンツな短パン姿のステージ衣装が彼女のスポーティな印象を強く印象付けることができ、また好評な証であったことだろう。
この後の石川秀美史上において、どんどん大人っぽくキレイになっていく歴史の中で、ここまでショートカットに近い髪型だった事は今曲を歌っていた時期だけのため貴重なお姿である。本人もデビュー当時を振り返った時のエピソードで「やぼったい芋姉ちゃんが出てきたと思われてたのではないですかね?」と言っていたほど。
確かに短い髪でふっくらした、まだまだ幼い容姿は、まだ光る前の天然石のようであり、夏から健康スポーツ少女は煌き始めるのである。
個人的にはリアルタイムではさっぱり知りませんでした。
ただサビのフレーズは何となく知っていたが、自分史の中でこの曲との初対面はベストアルバム:THE BEST HIDEMI 20でした。
後期に行われたライブにて、俺は大阪公演に参加したのだが、東京公演では「デビュー曲のロックバージョンも披露」と紙面に掲載されていた記事があったので、
前述した楽曲の作りによりロックバージョンにしてもこの曲はイケル曲であると当時も確信したものであった。残念なのは大阪公演ではPLAYされなかったので是非とも聴いてみたい一曲である。
そうですねデビュー1年目は、20以内をうろうろ、でもだんだんと上昇していく過程は、多くの方をわくわくさせた事だと思いますよ。1982年。翌年には遂に!!っていう感じでしょうね。
さて、妖精時代のロック版。
これね、東京ライブでやってたらしいんですよ!
僕が行った大阪会場では演ってなかったです。が、おそらく東京公演は芳本美代子ちゃん、国実百合ちゃんがステージにあがった?!際あたりに、ロックバージョンを演ったんじゃないかな、と思ってます。
すごいですね。この情報知ってるの。僕ももっと知りたいんですよ、この話!!!聴きたいし。