非常にGROOVYな夏の曲で、個人的にもSide-A:Sea Loves You~キッスで殺してと同様に大好きな曲である。
UPテンポではないのだけれど、とてもソウルフルな感じがあり、また、ボーカルも石川秀美ならではの特性を活かした歌唱法と、石川秀美のイイ歌声が前面に出ている。
とてもハギレがよく、アイドルからボーカリスト力をつけた石川秀美の4年目の歌手力を感じる事ができる。
♪9月になったら普通の子になるけど(A-HA-HA)
という歌詞から察すると、7thシングル:バイ・バイ・サマーから、また一つ大人になった人間の世界を繰り広げている。
石川秀美作品では珍しい、子悪魔的な世界観なのだが、真髄は純愛をも描く。
売野雅勇が作る石川秀美世界がある。似たところで売野雅勇が作る河合奈保子の世界もあるのだが、違いを述べるとしたらより人間らしい感情表現があるのではないか?と思うところである。
後のアルバムの中盤に配列されてるミディアムな楽曲の前兆の曲調であり、UPテンポとはまた違った石川秀美の得意とする、彼女ならではの落ち着いた楽曲。
アレンジはアーバンな夏の情景が描かれ、イントロから真夏の光と涼しげなブルーが見える。
当時の斬新なシンセサイザーの音がふんだんに使用されている。
懐かしいかな、この時期、よく楽器屋さんでシンセサイザーを俺いじっていてですね、色々音の表現を試していたんですよ。
夏の曲にありがちな、ベース音とさらに、バスドラムの音との相乗効果で骨太なファンク色が強いのもまた、Groove感を増すようになっている。熱い夏。何か起こりそうなミステリアス感を漂わせながら・・・イイネ、それこそ夏である。
メロディアスなサビへの大きなアクション展開はとても心地よい。小田裕一郎のメロディアスな楽曲をつくる作曲センスが開花している。
最後の譜割りの♪八月のジプシー♪なんて、とてもCool。
Side-Aにもいえることなのだが、このEP盤は両面とも、母音のイ音が、すばらしくイイ歌声なのである。
石川秀美シングルレコード作品の中で、残念ながらもSide-Bで佳曲というのは少ないのだが、この曲は多くの人に評判が良かったのを記憶している。
この曲も”石川秀美BOX~Complete Single Collection”の発売により、初のCD化となった嬉しい曲でもある。
自分史的には、シングル:ミステリーウーマンから、次にリアルタイムで購入したEP盤だっただけに、
両面曲を気に入ったので確実な石川秀美ファンになったと、振り返り思い出せる一曲なのである。
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