デビュー2年目のゆ・れ・て湘南的なマイナー調のメロディと、リズムベースな曲。
歌詞ところどころに、やはり「海」がキーワードとなっている。
恋愛の曲なのだが、ビジョンは大きく、人生的なテーマともなっている点としても壮大感が増している。
リアルな心情が含まれていて、切ない恋というより、少し大人になった、人間らしい心情でもあると思う。
石川秀美の曲の歌詞世界に多い、「切ない乙女心」というところであろうか。
さらにアレンジと、歌唱もスケールも大きく、骨太なサウンドにしあがっている。
イキイソグかのようなメロディ、たたみかけるリズムがはっきりしており、随所に現れるシンバル音も大きな波が飛沫をあげてるかのようにアッパー感がある。
間奏のE・ギターが、2番を盛り上げるようにうねる。
歌唱もこのアレンジとマッチしていて、可憐な声で激しく、叙情的に歌っている。
間の取り方や、声の抑揚など石川秀美らしさの歌唱が芽生え始めている。声に弾みがあり、ボーカルの可能性を広く感じさせる。
これまではアイドル曲を歌う石川秀美であったが、これが石川秀美だけに歌える曲となり始めた頃であろう。
サビの熱い歌い方は、期待通りで聴き応えがある。
麻木かおる/小田裕一郎/矢野誠の作家陣が手がけた曲だが、世界観としてシングル:哀しみのブリザードと兄弟曲として聴いても楽しめる。
イントロや全編にわたってなっているシンセサイザー音などテクノポップとしてもこの曲も入りそう。
まぁ、それ以上に歌唱とメロディとリズムが大きい印象があるのだけれど。
この曲はリアルタイムで知ったわけではないのだけれど、受験期の超寒い季節に入手して聴いていたので、まさに「小雨のイリュージョン」的な冷風と、
マイナー調のメロディが当時の心境と合致しますね。
冬の雨ほど、これまた寒く、冷たく、辛いものもないしw
アルバム中1番メリハリの効き、ノリの良いリズムに、シンバル音がとても大きく、頻度も高く打たれてる点が好ましい一曲。
ロック色強くして、ライブ演奏に使用されれば非常にCOOLな曲になることは間違いないであろう。
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