Sea Loves You 石川秀美

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恋はサマー・フィーリング

2009-05-20 01:38:23 | 00.Single-A

6th_3  前作の5thシングル:Hey!ミスター・ポリスマンで念願の各ベスト10入を果たした石川秀美。
前々作の4thシングル:涙のペーパームーンからの上昇気流に乗り、石川秀美の持つ夏・元気・健康を全面的に出したシングル曲である。

昨年とは違い、すっかり垢抜けたアイドルの中のアイドル。
レコードジャケットからも見て分かるとおり、爽やかな中にもしっかりとした輝きの美しさが滲み出ている。
リリース日が1983年6月21日。真夏へと向かう季節に最適だ。
バックに差し込む夏の日差し。このジャケットからも夏少女のパワーが炸裂している。
これまでの小田裕一郎路線ではなく、前作同様、再び新たな作家陣を起用。
作詞:伊藤アキラ
作曲:森田公一

Side_Bにはしっかり小田裕一郎メロディが布陣され、80年代の名編曲家:萩田光雄は両面とも担当。
また萩田氏はデビュー曲も担当しているので、石川秀美のイメージの音というものを掴んでいたと思われる。

森田氏は石川秀美がオーディション時に歌った桜田淳子と70年代に多大な功績を残した作曲家である。
だから今作にて担当だったのか?ややその当時にリリースされていてもおかしくない楽曲にも感じる。
桜田淳子と石川秀美。。。活躍した時代は違えど、どこかしら似たアイドル性と戦略経緯の二人である。

歌詞の世界観は前作から夏に変わったように、勝気でスポーティな少女の話である。
これまではひっそりと想いを持っていた少女が自己主張に出た石川秀美作品の中では珍しい物語。

メロディ重視でテンポは歌謡。流れるようなメロディではなく、分かりやすいのだがタンタンとしていて歌謡曲度が濃厚。
イントロのパーカションや、アレンジの波音、ハワイアン音、夏曲ならではのベース音など歌詞、編曲ともに石川秀美のイメージ像溢れる楽曲なのだが、いかに。

オリコン最高位10位 セールス枚数118,690sales
にて、前作を超えることができなかった。惜しくもザベストテンにも11位止まりであった。

考えるところに、この曲のリズムテンポが期待外れだったからではないだろうか。
ノルにノレナイ和風構成な楽曲。

石川秀美の持ち味のスピーディなメロディ展開の夏ソングを期待したのに、あれ?みたいな。

♪サマーサマー、あなたサマーサマー

に称される大人受け悪かったサビの歌詞。これは小学生受けは良かったですよ。
ちょうど俺は小学生だったのだが、

♪サマーサマー、♪でぇ~っすぅ、

という箇所を真似してる人たくさん見た。

また、1983年の夏の戦線状況の凄さの中では検討して10位に入った功績を称えるべきではないだろうか。
先輩格の松田聖子・河合奈保子・柏原芳恵や、同期組の中森明菜・小泉今日子・早見優・松本伊代、堀ちえみ、原田知世という強豪燦燦たる中での夏曲戦国絵巻。
石川秀美も含め、この時期のこの人気アイドル達が世間に認知されたA級アイドルたるヒットぶりを出せた事が素晴らしい。
年末のゴールデンアイドル賞もいただけるわけだ。
1983年の新人の存在が薄くなるほど、上記10名での攻防戦へとなっていったわけである。
それぞれ魅力的なアイドル性にマッチングした楽曲探し・制作で大変だったであろう。

さて、この曲にて、石川秀美の歌唱力のUP度に注目していただきたい。
弾けるようなまっすぐな歌声。懸命さにプラスされた力強さ。

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また堂々とした表情。迷い無く歌い踊る姿の歌手となった事が動画等でわかる。
爽やかさを基調とした白のミニドレス?で健康美が炸裂。
ノースリーブなんですかね?手足の長さがより強調され、美しく成長した健康少女の真摯な姿が見える。

1984年にリリースされた映像集:HIDEMI IN NEMUでもこの曲は収録されている。

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これまで出てるベスト盤には必ず収録される曲でもあるあたりに、石川秀美のヒット曲としての認知度が高い事が証明されている。
それは石川秀美の全盛期であり、アーチストパワーが最高潮になった時期でもあるからであろう。

2004年にリリースされた待望の石川秀美CD-BOXに付随のDVDの中には
1983年9月25日 中野サンプラザにて行われたコンサート:Spark!!~さ・わ・や・かコンサートPart2~のライブ映像も収録された。

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さらに!
この曲にはライブバージョンが存在し、1986年に行われた読売ランドEASTに於けるライブ:SHINE ON ME、日本武道館に於ける事務所のアーチストによるチャリティライブ:EARTH ARKにて披露されている。
特に後者のライブのCD盤では唯一聴く事ができるアレンジ曲となっている。
是非とも次回、復刻CDがリリースされる際には収録して欲しいと切に願うばかりである。

Koihasummerfeeling007_2   Koihasummerfeeling008_2  Koihasummerfeeling009_2

編曲はどの作家が行ったものなのだろう?
素晴らしくライブ栄えするアレンジで、ギターリフや女性コーラス共に、原曲と違った魅力を大きくして爽快なロック感が大きい。
どちらの映像に於いてもイキイキとした石川秀美の歌唱も頷ける。

いよいよ、弾ける魅力あふれる石川秀美の楽曲に合わせた季節の到来です。
まさに恋はサマー・フィーリング!


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