潮風

イメージに似合わず、暗いですねぇ・・・・この曲。
曲のタイトル的にも、期待とは間逆の曲。
「雨風」っていうくらいの方がいいくらい、どんより度100％。
間奏のEギター、アレンジといい、山口百恵のドラマシリーズみたいな、７０年代風な暗さ。
♪潮風にうたれて♪
どうも滝にうたれてるような感があるのですが・・・

イントロのギターの音からマイナー調で、アルバム中色合いが変りそうなほどだが、配列的には確かにココ。
シングル：ゆ・れ・て湘南のアンサーソングだったり・・・否、かの曲のアンサーソングは渚のビーナス、と信じてやまない私である。

救いなのは、エンディングのどこか少女童謡のような♪ル～ルルル～ルルル～ルルル～♪
夕焼け小焼けの赤とんぼを歌ってる感じだろうか。好きといえずの、諦めの失恋ソングだからか。
後は、けっこう短めな曲時間と、いくぶん歌うことが楽しいといった感のある点が救い。

個人的にこのアルバムの中で、この曲を聴くのはちとイタイというか、ツライという感じである。哀しいじゃなく、悲しい歌って、あんまり好きではないのでね。
あまりにも石川秀美像に似つかわしくない、というのがすべて。

１年目というのは、だいたいどのアイドルもキャラクター模索中で、イメージ優先ではなく、楽曲優先にキャラクターを乗せてるものが多い。
例外なく石川秀美の１年目も、そう、と言える。
そういう制作側の奮闘の結果だろうか。この後にこのような７０年代歌謡マイナー調はなくなり、洋楽志向へとシフトチェンジ。

そうそう、それがいい。やぼったい日本歌謡は似合わない。
似合ってないこの曲。珍しい一曲ではある。