Sea Loves You 石川秀美

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告白500マイル

2012-01-21 01:43:25 | 20.BLANCHE

イントロから哀愁ただよう、どこかノスタルジックな雰囲気かつ歌謡ロックな楽曲である。
全編通してメロディアスに構成されている楽譜も石川秀美に似合っている。

このアレンジすごい好きですよ。
ベース音の弾むチョッパー音、Eギターの流麗さ。都会的謡曲さとフュージョン色ロックテイストが混じっている。
シンセサイザーも斬新なのに、それに頼り切らずドラム音が生演奏なアレンジで後期石川秀美に相応しいアレンジ。
バンド要素たっぷりで、この曲も当時のライブで演奏して欲しかったな。
アレンジャー:松下誠イイネ!を押したい。今曲が収録された15thアルバム:BLANCHEから6曲、また次の16thアルバム:Surから3曲と、
石川秀美後期のロック路線を担うアレンジャーであった。もちろん21thシングル:危ないボディ・ビートを筆頭に。

このオシャレロック路線は19thアルバム:Private nudeのブラコン路線に昇華していくわけで、大人な女性像に変化していく石川秀美にリンクする。

冒頭の危ないボディ・ビートからNON-STOPな曲間でこの曲が始まる。ずいぶん艶やかなボーカルと、今までよりも更にぐっと説得力の増した歌唱力。
柔らかい歌唱の箇所と尖った歌唱が楽曲の構成とアレンジにノッていて心地よい。
また、最後の♪Get my loveのウィスパーボイスもアレンジとしている点など、当時にしてはかなりアバンギャルドな作品と考えられる。
1曲目がより濃厚な先行シングルに続くため、アルバム中2曲目に位置するだけに、本格的なアルバムカラーがよく反映されている。

詞の世界については故人である大津あきら氏の作詞の言葉と音符の相性がよく、譜割の音とメロディがとても重奏しているよう。
他歌手では有名な作曲家:鈴木キサブローと石川秀美作品では、この1曲のみとなっているだけに稀有な1曲。手堅い作品なわけだ。

大津あきら/鈴木キサブロー/松下誠の作家陣営を考察すると一番に脳裏に出てくるボーカリストは中森明菜である。
同時期に類似曲で♪危ないMON AMOURがあるが、2曲共に鈴木キサブロー作曲品である。

中森明菜含む石川秀美と同期の早見優、松本伊代の1982年組、もしくは先輩格にあたる河合奈保子、柏原芳恵1980年組はこの頃になると
20歳という年齢、またデビュー5年目も超えて、より大人な路線へ皆シフトしていった時期で、1985年組の台等により、アイドル歌手から
大人歌手へと皆成長し、その様はアイドルを越えた風格の歌手へと変貌する。

さて、500マイルとはどのくらいを言うのか?と改めて調べてみたんだけど、さほど遠くでもなく、
この曲の女性は飛行機に乗って、北海道あたりにでも行ったのか?!なと想像してみたりw

個人的にはこの曲、アルバムからは中学2年時の部活時によく頭脳で流してたなと。アルバム自体から冬の印象度なんだが、
リリース時の12月から次のアルバムが出る夏まで、部活の寒い時期を思い出しますね。中2から中3へとなっていく冬春でした。

そんなわけで、今年もいよいよ初雪が降りましたね。今の季節にちょうどいいこの曲。
昔に比べて、今は暖冬であの頃ほど寒くない印象だけど、自身の青春時代と共に冬を堪能する1曲である。

2012年も始まりましたね。
石川秀美ファンサイト!今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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