第50回記念黎明館企画特別展「徳川将軍家と島津家」が9月29日~11月4日まで、鹿児島県歴史資料センター「黎明館」で開催されていますが、10月23日に行ってきました。
薩摩藩は外様大名として幕府から厳しい支配統制を受けたと思われていますが、徳川将軍家に御台所として嫁した大名家は唯一島津家だけであり、それも2度(11代家斉・13代家定)にわたっているなど、外様大名島津家への支配は複雑な構造になっています。
今回の特別企画展では歴代の15代将軍の人物画像をはじめ、鎧甲冑・刀剣・書画・所用品・文書など極めて貴重で豪華な史資料群を一堂に集めて展示紹介されていました。
第Ⅰ章 徳川家の名宝・・・徳川将軍家15代の肖像画、鎧甲冑・刀剣・書画・工芸を中心に中央権力者権威や当時の最高の工芸品、歴史的な文書から将軍の性格や治世を紹介。
第Ⅱ章 幕府外交と島津家・・・家康が東アジア世界に展開した朱印船貿易の担い手の最大の大名は島津家(薩摩藩)であり、鎖国政策のなかで、琉球口貿易は幕府の許可を得て、藩財政の主柱となるなど、薩摩藩が東アジア世界に近接する外交貿易の絶好な場所であったことを紹介。
第Ⅲ章 徳川家と島津家の婚姻・・・13代将軍家定の御台所となった島津斉彬養女篤姫、併せて皇女和宮を通して大奥の生活の紹介。また、徳川御三卿の一橋家との姻戚であったことに注目し一橋家を紹介。
第Ⅳ章 東照宮と島津家・・・大名達も城下に東照宮を祀り、島津氏も2代藩主光久が小規模の家康廟を建立,宝永7年(1710)には東照宮が造立された。日光東照宮への灯篭寄進など東照宮信仰を紹介。
徳川将軍家の関係資料は全国から集めた貴重なものが多くありましたが、私は将軍の一字を島津家に与えてた資料などから、徳川家と島津家との複雑に絡み合った因縁を感じることができたので、行ってみて良かったと思っています。
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