1月30日、姶良市文化会館(加音ホール)で加治木地区「教育を語る会」が開催されましたが、近所の元教師に誘われて参加したので、概要について紹介します。
前半の講演では講師の霧島市隼人教育支援センター「万福貞子先生」による「子どもたちとのかかわりの中で見えてくるもの」についての演題で不登校で教育支援センターで教育している子どもたちの現状について、事例をもとに説明がありましたので、その一部を紹介します。
講演の最初に中学2年男子が書いた文章を朗読されましたが、しっかりした内容で不登校の子どもの中にはさまざまな人が居ることを理解しました。その人は、その後立ち直って現在は大学の講師をしているとのことでした。
不登校の原因としては、「いじめ」「勉強の遅れ」「先生とのトラブル」「朝に起きられない」「コミニュケーションがとれない」「発達障害」「家庭の問題」「なんとなく」など様々な要因があり、支援センターでは子ども達を支援しなが自ら立ちあがった時に学校に返すようにしているとのことです。
講師が支援センターに18年間在籍している間に、支援している人数が当初の6人から現在20人になっていて不登校問題は数字の上からも深刻な問題のようでした。
講演の最後に「ジェントルテーテング」についての講習を受けた内容について少し話をされましたが、疎外された人に、やさしさ、思いやり、愛情を、など多くの内容を含んでいる言葉なので、興味のある人はインターネットで調べてみることをお勧めします。
後半は参加した人を4つのグループに分けて「グループ討議」を行いましたが、私の参加したグループでは、司会と書記を決めてから自己紹介を行いグループ討議に入りました。
私達のグループには小学教師、中学教師、保護者、元中学教師、小学安全パトロール員などが不登校問題だけでなく、教育に関するさまざまな問題について意見を出し合って、自由な雰囲気で話し合いができましたので一部を紹介します。
保護者の中に不登校の子供を抱えた人が親の立場で発言されましたが、支援センターに入れるまでにも苦労があったとのことで、親の立場になれば深刻なことが理解できました。
養護教諭の立場からの発言では、小中両方の学校に在籍した体験から、小学校では1年から6年まで本人の発達する様子を見ているが、中学校入学時には小学校での発達の過程が解らないので、出来あがった子供として扱ってしまう傾向がある。
子供の健康観察は小学校では担任が行っているが、中学校では担任以外の場合が多く、子供と担任とが接触する機会が少なくなるので、健康観察をもっと重視すべきではないかなど、さまざまな意見がでましたが、書記が記録したものが今後活かされるものと思います。
今回のような会合に初めて参加してみて、所属する学校や立場の違いを超えて、教育問題に真剣に取り組んでいる、先生や保護者等の皆さんの姿を見て感心しましたが、 教育問題は日本の将来にとって、大切なことなので、今後も関心を持ち続けていきたいと思っています。
会場全景
講師による説明
グループ討議