亀井選手引退

今日、東京ドームで行われた、ジャイアンツｖｓスワローズの試合で、亀井選手が本拠地最終戦を迎えた。（日本シリーズは除く）

この試合を見ていて、「おかしい」と思えるシーンがあった。

亀井選手が代打で出場し、攻守交替でそのままライトの守備に入った。

ここで、選手交代が告げられ、シフトが変わり、亀井選手はベンチへ下がった。

ここまでは、本拠地最終戦で、ライトスタンドのファンに、最後の雄姿を見ていただくという点で、納得できる行為だし、僕も素晴らしい演出だと思った。

ところが、その後…

ベンチに下がる亀井選手を、フィールドに散っていた選手が集まって、ベンチまでお見送りし、ベンチ前でも選手が出てきて、亀井選手を迎えた。

スワローズは優勝争いをしている状態。

試合を中断してまでする事なのか？

ジャイアンツだってクライマックスシリーズ進出がかかった、お互いに大切な試合のはずだ。

試合はジャイアンツの大量リードで終わったのだが、もしも緊迫した試合の中で、あれをやられたらと思うと、「一試合の大切さをないがしろにした」両監督の考え方に疑問符がつけられる行為だと思う。

おそらく、原監督と高津監督の間で、話はある程度できていたのだと思う。

おそらく、選手間でも、そうなる事は想定していたと思う。

しかしながら、例えば１－０という試合の中でも、今日のセレモニー的なシーンがあったとしたら…

公式戦は「真剣勝負」というものが、崩れてしまうようなワンシーンだったようで、どうにも納得がいかないのだ…

僕自身、亀井選手は大好きな選手の一人だ。

相手チームにあって、嫌な仕事ばかりされていたように思えるが、一選手としては、主役にも脇役にも、全力で臨む姿が大好きだった。

今日のワンシーンのおかげで、スワローズにもジャイアンツにも日本シリーズには行って欲しくないとさえ思えた。

ジャイアンツファンがお金を払って、ジャイアンツが勝つ姿を見に行っている、そして、今日に限っては、亀井選手の最後の本拠地公式戦を見に行っていると思う。

しかしながら、今日の東京ドームには、お金を払って、スワローズの優勝への真剣勝負を見に行っている「スワローズファン」も少なからずいたはずだ。

そのスワローズファンに対して、失礼極まりない行為だったと思うのだ。

引退セレモニーは、試合後にも行われたそうだ。

じゃ、何のための時間だったのだろう？

負け試合の後なので、余計に腹が立つのかも知れないが、ここ最近、シーズン中に、それも順位が決まる前に、引退試合とか、セレモニーを行う事が多いような気がする。

選手も、順位が決まるまで待てないのだろうか？

順位が最後まで決まらないのなら、チームに迷惑を、リーグに迷惑をかけたくないと、自分から言わないのだろうか？

ちょっと、おかしくないだろうか？

「チームの優勝」や「真剣勝負」よりも、「一選手の引退」の方が大切なのだろうか？

それとも、「チームの優勝」や「真剣勝負」にこだわっている、僕の方がおかしいのだろうか？

なんか、納得がいかないワンシーンだった…。

しかしながら、亀井選手には心より、「お疲れ様でした」と言いたいし、スワローズファンとしては望んでいないが、「もし、日本シリーズに出る事になったら、今一度雄姿を見せて下さい」と言いたい。