とにかく勝てて良かった。
序盤バーレーンは、思った通りそれほど攻撃的にはこなかった。ボールを奪ってからのカウンターを狙っていた。しかし日本の最終ラインは十分にそれを意識していた。
失点しなかったのは、福西が慎重にバランスをとっていたこと、加地とサントスのディフェンス能力が高くなったこと、3バックとの連携がうまくいったこと、などが挙げられる。
ナカタは、試合前に「自分が得点して勝ちたい」とインタビューで語っていた通り、あまり守備はしなかったが、前線にいろんなボールを供給して、まずまずのプレーをした。
先制したのは前半35分。
ナカタがすばやく出したボールを俊輔がワンタッチで満夫に出した。PAのすぐ外。満夫はボールを受けるとすばやく、ゴール左隅に正確なシュートを放った。こういうシュートを打てるのは、満夫のほかには俊輔と小野ぐらいしかいない。やはり満夫は絶対に使うべきだ。
実況の木村和司もアナウンサーも、すでに勝ったかのように日本の選手達を褒めちぎる。とくに木村はナカタをべた褒めだ。
そういう楽勝ムードが選手に伝染したのか、40分過ぎに、あわやという場面を迎えた。
サントスが淡白なプレーで、低い位置でボールを奪われ、すばやくシュートを打たれた。川口が上がっていたのを見て、瞬間的に打たれたのだ。僅かに川口の手にかすったが、ボールのコースは変わらなかった。ポストに嫌われて事なきを得たが、かつての川口なら弾いていたと思った。
川口は後半30分過ぎにも、CKを弾きそこない、あわや失点という場面があった。キリンカップでも感じたが、川口の身体能力は落ちている。
後半が始まっても、まだバーレーンは攻撃的に来なかった。
10分か、15分を過ぎたら、一挙に猛攻を仕掛けてくるのだろうと予想したが、実際にはまったく違う展開になった。バーレーンの選手達が先にバテはじめたのだ。
日本の選手達は運動量ではるかにバーレーンを上回り、どちらのホームゲームかわからない状態になっていった。追加点は奪えなかったが、それも、失点したくないという意識が全員に高かったため、という気がした。
ピンチは、前に書いたCKを川口が触れなかった場面と、ナカタがPAのすぐ外で軽率なプレーをし、ボールを奪われてシュートまでいった場面、くらいだったろうか。
終了間際にやや危ない感じもあったが、地力の違いを見せつけたといっていいだろう。
小野は気の毒だが遠藤、稲本、浩二と人材はそろっているから不安はない。ただジーコは浩二を使った。遠藤は気落ちしただろう。前半、ナカタが守備をしなかったので、3バックと前線の間に大きなスペースがあった。バーレーンは攻撃的にこなかったからそれでもよかったわけだが、イランとやるときは危ない。やはりナカタよりも遠藤や稲本を使うべきだと思う。
柳沢のワントップは、局面に応じて俊輔、満夫との3トップぎみにして崩そうという意図だったのだろう。柳沢を選択したのも、またジーコの好みなのだろうが、大黒、玉田は納得いかないだろう。木村和司は誉めていたが、あの程度のプレーなら大黒、玉田もする。しかし隆之を含めたこの4人の中から2トップを選択しなかったのは正解だったかもしれない。久保がいれば別だが、FWと中盤の人材を比べると、やはりFWより中盤の選手を使いたくなってしまうだろう。ましてやキリンカップでまったく結果がでなかったわけだから。
ジーコにはコンフェデ杯ではっきりとした攻撃のスタイルを作るべく、努力してもらいたい。
水曜日には、ナカタ、サントス、俊輔らがイエロー3枚で出られないことになったが、よもや北朝鮮に負けるわけはない。ドイツ大会出場を決めるはずだ。
ドーハの悲劇や、フランス大会の加茂更迭劇を思いだした。
日本の実力が当時よりもはるかに上がったことは間違いない。韓国とともにアジアの中では抜きんでてるといっていいだろう。
コンフェデ杯にどう臨むか。非常に重要だ。ジーコにはよくよく考えてもらわねばならない。もっと「働き者」の監督になってもらわないといけない。
〔WCドイツ大会最終予選 バーレーン:日本 0:1〕
序盤バーレーンは、思った通りそれほど攻撃的にはこなかった。ボールを奪ってからのカウンターを狙っていた。しかし日本の最終ラインは十分にそれを意識していた。
失点しなかったのは、福西が慎重にバランスをとっていたこと、加地とサントスのディフェンス能力が高くなったこと、3バックとの連携がうまくいったこと、などが挙げられる。
ナカタは、試合前に「自分が得点して勝ちたい」とインタビューで語っていた通り、あまり守備はしなかったが、前線にいろんなボールを供給して、まずまずのプレーをした。
先制したのは前半35分。
ナカタがすばやく出したボールを俊輔がワンタッチで満夫に出した。PAのすぐ外。満夫はボールを受けるとすばやく、ゴール左隅に正確なシュートを放った。こういうシュートを打てるのは、満夫のほかには俊輔と小野ぐらいしかいない。やはり満夫は絶対に使うべきだ。
実況の木村和司もアナウンサーも、すでに勝ったかのように日本の選手達を褒めちぎる。とくに木村はナカタをべた褒めだ。
そういう楽勝ムードが選手に伝染したのか、40分過ぎに、あわやという場面を迎えた。
サントスが淡白なプレーで、低い位置でボールを奪われ、すばやくシュートを打たれた。川口が上がっていたのを見て、瞬間的に打たれたのだ。僅かに川口の手にかすったが、ボールのコースは変わらなかった。ポストに嫌われて事なきを得たが、かつての川口なら弾いていたと思った。
川口は後半30分過ぎにも、CKを弾きそこない、あわや失点という場面があった。キリンカップでも感じたが、川口の身体能力は落ちている。
後半が始まっても、まだバーレーンは攻撃的に来なかった。
10分か、15分を過ぎたら、一挙に猛攻を仕掛けてくるのだろうと予想したが、実際にはまったく違う展開になった。バーレーンの選手達が先にバテはじめたのだ。
日本の選手達は運動量ではるかにバーレーンを上回り、どちらのホームゲームかわからない状態になっていった。追加点は奪えなかったが、それも、失点したくないという意識が全員に高かったため、という気がした。
ピンチは、前に書いたCKを川口が触れなかった場面と、ナカタがPAのすぐ外で軽率なプレーをし、ボールを奪われてシュートまでいった場面、くらいだったろうか。
終了間際にやや危ない感じもあったが、地力の違いを見せつけたといっていいだろう。
小野は気の毒だが遠藤、稲本、浩二と人材はそろっているから不安はない。ただジーコは浩二を使った。遠藤は気落ちしただろう。前半、ナカタが守備をしなかったので、3バックと前線の間に大きなスペースがあった。バーレーンは攻撃的にこなかったからそれでもよかったわけだが、イランとやるときは危ない。やはりナカタよりも遠藤や稲本を使うべきだと思う。
柳沢のワントップは、局面に応じて俊輔、満夫との3トップぎみにして崩そうという意図だったのだろう。柳沢を選択したのも、またジーコの好みなのだろうが、大黒、玉田は納得いかないだろう。木村和司は誉めていたが、あの程度のプレーなら大黒、玉田もする。しかし隆之を含めたこの4人の中から2トップを選択しなかったのは正解だったかもしれない。久保がいれば別だが、FWと中盤の人材を比べると、やはりFWより中盤の選手を使いたくなってしまうだろう。ましてやキリンカップでまったく結果がでなかったわけだから。
ジーコにはコンフェデ杯ではっきりとした攻撃のスタイルを作るべく、努力してもらいたい。
水曜日には、ナカタ、サントス、俊輔らがイエロー3枚で出られないことになったが、よもや北朝鮮に負けるわけはない。ドイツ大会出場を決めるはずだ。
ドーハの悲劇や、フランス大会の加茂更迭劇を思いだした。
日本の実力が当時よりもはるかに上がったことは間違いない。韓国とともにアジアの中では抜きんでてるといっていいだろう。
コンフェデ杯にどう臨むか。非常に重要だ。ジーコにはよくよく考えてもらわねばならない。もっと「働き者」の監督になってもらわないといけない。
〔WCドイツ大会最終予選 バーレーン:日本 0:1〕