愚かな采配だった。
後半頭から大黒を入れたのはいい。そもそも先発させなかったのが、どうかしているのだ。
しかし同時に浩二を入れたのはいただけない。ジーコはナカタを上げれば何かしてくれるはずだと、また愚かな期待を抱いたのだ。やはりジーコはわかってない、と思った。
今日の前半、ナカタはまたまた上げりすぎていた。
メキシコ戦で批判されて、ギリシャ戦で守備的にやってまずまずだったのに。
ボランチとして相手をつぶすのが、まず重要なミッションなのにやらなかった。頭が悪いのか、得点をあげてヒーローになりたい気持ちが強いのか。
前半で2失点したのはボランチが消えていたからだ。あと1、2点とられていてもおかしくないほどやられていた。福西ひとりでは止められない。ナカタでは駄目だ。戸田のようなつぶし屋がやはり必要なのだ、と改めて思った。
ジーコはこんな選手交代ではなく、ハーフタイムに、お前がもっとブラジルをつぶせと、ナカタに厳命すべきだったのだ。
そして、やはり予想通りになった。
上がっていい立場になると、ナカタは上がらないのだ。本当に不思議だ。後半になると疲れてしまうのだろうか。
満男は前半、高い位置でいいプレーをしていた。
そして満男がいるから余計に俊輔が危険な存在だったのだ。ブラジルはいやだったはずだ。
ナカタは満男のような仕事はできなかった。
日本は失速した。
ブラジルは安心して、こなくなった。引き分けでいいからだ。
観客はブーイングをしたが、かまわずボールを回し、日本が飛び出してくるのを待ち、きたところを抜いて一気にゴール前に突き進むという戦術だ。ペレイラがハーフタイムに支持したのだろう。
日本はその戦術にはまった。失点しなかったのは、川口のがんばりとラックがあったからだ。
そしてどんどん時間がなくなる。
リスクを犯して何かしなければいけない局面だが、きっかけがつかめない。
しかし、もう駄目かと思った35分、絶好の位置でFKを得た。
このFKをとったのはナカタなのだが、誉めるわけにはいかない。本来、ここで交わしてシュートをうたなめればならない場面」だったのだから。
それはともかく、俊輔は決めてくれるだろう、と思った。
そして期待通りのキック。ポストに弾かれたところを、またもや押し込んだのは大黒だ。
なぜ頭から使わなかったのだ!
ブラジルの選手達の顔色が変わった。
こういう流れなら日本は勝たなくてはいけない。
ギリシャはこういう中でポルトガルを二度、スペイン、チェコを破って、軌跡のユーロ制覇を成し遂げたのだから。勝敗を分けるのは、個人の力より、チームの組織力の差だということをあの大会は証明したはずだ。韓国の4位だってそうだ。
だが日本は駄目だった。
高いポジションと自由を与えても、このレベルでナカタに何かをする力はない。そんなことはわかっている。フィオレンティーノで使われたゲームを見ればそれは明らかだ。
浩二も福西、ナカタとのイメージ共有がないから思い切ったプレーができない。
隆之を投入したことも、まったく意味がなかった。隆之のせいではない。交代に戦術の意図をこめられなかったからだ。
少しふりかえろう。
開始4分、加地がディフェンダーの裏に飛び出して決めたときは寒気がした。
ブラジルも驚いたろう。しかしわずかにオフサイドだった。
失点の場面はCKからだっただけにもったいなかった。
今日の場合は俊輔がボールを奪われていっきにロナウジーニョにゴール前に運ばれてしまったのだが、ロビーニョの他にまだもう一人いて、日本の選手は二人。決められないわけがない。
これでは駄目だよ。ジーコ。
もっときちんとイメージ合わせをしてないと!
今日だけでなく、CKで上がったあとは、いつもこういうふうに悪い形になるじゃないか。
ナカタを残らせればいいじゃないか。好き勝手にやらせてはいかんよ。
宮本だってこのレベルでは、決められるとは思えない。
このあともブラジルの猛攻でカカーのシュートがポストをたたくシーンがあった。
ボランチがまったく機能していないので、最終ラインの前に入り込まれてピンチになる。それがはっきりとわかった。
失点しなかったのはラッキーだったとしかいいようがない。
しかしそれでも日本は30分に追いつく。
俊輔のPAの外からすばらしいミドルシュートだ。
ボランチが仕事をしないと、ブラジルだってこういうことになるわけだ。
試合後のインタビューのとき、ジーコが笑顔で誰かに手を振った一瞬があった。
マイクが向けられると厳しい表情に戻ったが、内心は、引き分けで満足しているのだろうと思った。
ナカタもえらそうに、ニヤついて、ロナウジーニョとユニホームの交換なんぞをやっていた。
ほんとうに腹立たしい。
勝ちたいという気持ちが足らない。
残念だ。
監督がジーコでなく、もっと優秀な人材だったら、日本の選手たちのパフォーマンスをもっと上げられたのではないか。チームの組織力がもっと発揮されたのではないか。そして勝てていたたのではないか。
こんな引き分けで喜んではいけない。
〔コンフェデ杯 日本-ブラジル 2-2〕
後半頭から大黒を入れたのはいい。そもそも先発させなかったのが、どうかしているのだ。
しかし同時に浩二を入れたのはいただけない。ジーコはナカタを上げれば何かしてくれるはずだと、また愚かな期待を抱いたのだ。やはりジーコはわかってない、と思った。
今日の前半、ナカタはまたまた上げりすぎていた。
メキシコ戦で批判されて、ギリシャ戦で守備的にやってまずまずだったのに。
ボランチとして相手をつぶすのが、まず重要なミッションなのにやらなかった。頭が悪いのか、得点をあげてヒーローになりたい気持ちが強いのか。
前半で2失点したのはボランチが消えていたからだ。あと1、2点とられていてもおかしくないほどやられていた。福西ひとりでは止められない。ナカタでは駄目だ。戸田のようなつぶし屋がやはり必要なのだ、と改めて思った。
ジーコはこんな選手交代ではなく、ハーフタイムに、お前がもっとブラジルをつぶせと、ナカタに厳命すべきだったのだ。
そして、やはり予想通りになった。
上がっていい立場になると、ナカタは上がらないのだ。本当に不思議だ。後半になると疲れてしまうのだろうか。
満男は前半、高い位置でいいプレーをしていた。
そして満男がいるから余計に俊輔が危険な存在だったのだ。ブラジルはいやだったはずだ。
ナカタは満男のような仕事はできなかった。
日本は失速した。
ブラジルは安心して、こなくなった。引き分けでいいからだ。
観客はブーイングをしたが、かまわずボールを回し、日本が飛び出してくるのを待ち、きたところを抜いて一気にゴール前に突き進むという戦術だ。ペレイラがハーフタイムに支持したのだろう。
日本はその戦術にはまった。失点しなかったのは、川口のがんばりとラックがあったからだ。
そしてどんどん時間がなくなる。
リスクを犯して何かしなければいけない局面だが、きっかけがつかめない。
しかし、もう駄目かと思った35分、絶好の位置でFKを得た。
このFKをとったのはナカタなのだが、誉めるわけにはいかない。本来、ここで交わしてシュートをうたなめればならない場面」だったのだから。
それはともかく、俊輔は決めてくれるだろう、と思った。
そして期待通りのキック。ポストに弾かれたところを、またもや押し込んだのは大黒だ。
なぜ頭から使わなかったのだ!
ブラジルの選手達の顔色が変わった。
こういう流れなら日本は勝たなくてはいけない。
ギリシャはこういう中でポルトガルを二度、スペイン、チェコを破って、軌跡のユーロ制覇を成し遂げたのだから。勝敗を分けるのは、個人の力より、チームの組織力の差だということをあの大会は証明したはずだ。韓国の4位だってそうだ。
だが日本は駄目だった。
高いポジションと自由を与えても、このレベルでナカタに何かをする力はない。そんなことはわかっている。フィオレンティーノで使われたゲームを見ればそれは明らかだ。
浩二も福西、ナカタとのイメージ共有がないから思い切ったプレーができない。
隆之を投入したことも、まったく意味がなかった。隆之のせいではない。交代に戦術の意図をこめられなかったからだ。
少しふりかえろう。
開始4分、加地がディフェンダーの裏に飛び出して決めたときは寒気がした。
ブラジルも驚いたろう。しかしわずかにオフサイドだった。
失点の場面はCKからだっただけにもったいなかった。
今日の場合は俊輔がボールを奪われていっきにロナウジーニョにゴール前に運ばれてしまったのだが、ロビーニョの他にまだもう一人いて、日本の選手は二人。決められないわけがない。
これでは駄目だよ。ジーコ。
もっときちんとイメージ合わせをしてないと!
今日だけでなく、CKで上がったあとは、いつもこういうふうに悪い形になるじゃないか。
ナカタを残らせればいいじゃないか。好き勝手にやらせてはいかんよ。
宮本だってこのレベルでは、決められるとは思えない。
このあともブラジルの猛攻でカカーのシュートがポストをたたくシーンがあった。
ボランチがまったく機能していないので、最終ラインの前に入り込まれてピンチになる。それがはっきりとわかった。
失点しなかったのはラッキーだったとしかいいようがない。
しかしそれでも日本は30分に追いつく。
俊輔のPAの外からすばらしいミドルシュートだ。
ボランチが仕事をしないと、ブラジルだってこういうことになるわけだ。
試合後のインタビューのとき、ジーコが笑顔で誰かに手を振った一瞬があった。
マイクが向けられると厳しい表情に戻ったが、内心は、引き分けで満足しているのだろうと思った。
ナカタもえらそうに、ニヤついて、ロナウジーニョとユニホームの交換なんぞをやっていた。
ほんとうに腹立たしい。
勝ちたいという気持ちが足らない。
残念だ。
監督がジーコでなく、もっと優秀な人材だったら、日本の選手たちのパフォーマンスをもっと上げられたのではないか。チームの組織力がもっと発揮されたのではないか。そして勝てていたたのではないか。
こんな引き分けで喜んではいけない。
〔コンフェデ杯 日本-ブラジル 2-2〕