社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

定年60歳で、年寄りは若者の為に、早く一線を退くべきだ!と思う

2014-06-01 21:12:38 | 定年

定年60歳。60歳と言う年齢に対して、「まだ若い」と回りも先輩方も多くの方が言う。しかし本当にそうだろうか?

昨年60の定年を迎えられた先輩は、当初、耳が聞こえない、現場で目が見えないなどで、できれば、60歳で退職したいと言われていた。少なくとも隔日勤務にしたいと言われていたが、結局、時間短縮勤務の再雇用の道を選ばれた。当社では、再雇用は、フルタイム、時短勤務、隔日勤務の3種類を選べる。しかし隔日勤務だと、前年度所得にかかる税金で、実収入がマイナスになるからこの選択となったようだ。

そして昨年から、特別支給の厚生年金(比例報酬分)が60歳からは支給されなくなった。つまり継続して働かざるを得なかった事になる。

 

最もこの先輩の一番の問題は、定年の1年前ぐらいまで、自分がもらえる年金の額や60歳での住民税や社会保険(健康保険)の事を全く知らなかった事だ。

私に「見ろ」と言われた年金定期便や会社の総務に言われて初めて貰える年金などの額を知り愕然となったらしい。

会社の事情もあるが、持ち家(一戸建て)が東京にありながら、大阪で社宅住まいの2重生活と言う状況も金銭的な問題を大きくしている。60歳以降の再雇用でこれを続けるのも大変だ。家のローンはないようだが(?)、貯蓄は殆どない(?)。

この先輩が事前に良く言われていた知力や体力の低下、つまり老眼や難聴の問題は私もここ数年、痛切に感じている。40過ぎからは老眼に悩まされ、結果元々近眼だった私の場合は遠く用のメガネ(近眼用の車運転時必須)、パソコン用、老眼用(裸眼)と3つを使い分けている。そして50歳を超えてからは、難聴に悩まされている。お客様との電話が聞こえない。何度も聞きなおし、怒ったお客様に電話を切られた事もある。従って今は殆ど電話には出ない。

歳とともに衰える体力と体調。もちろんその度合いは人によるだろうが、確実に若い時と同じとは行かない。

私は、お客様や会社の皆に迷惑を掛けている気がしてどうしも気が引けてしまう。

 

国のせいで、年金がもらえない為に、定年が勝手に延長され、当然の様にマスコミなどが、再雇用で働くのが当然の風潮を作り出している。明らかにおかしい。37年も働いたのに更に働けと言う方がおかしいのだが、それをおかしいと思わない風潮がおかしい。

 

今のマスコミは誰の為のマスコミなのだろうか?

 

さて、図録▽高齢者労働力率の推移(各国比較)のデータが大変興味深い。

2008年の60歳-64歳の労働力は、日本が76.4%となっており、世界の先進国に比較して一番高い。更に2013年の高年齢者雇用安定法改正の施行により、おそらくこの数字は更にあがっていると推定される。当社でも60歳以上の再雇用率は90%を超えていることから、今後もサラリーマンの60歳以上の雇用率は限りなく100%に近づくのではないかと思われる。つまり定年がほぼ強制的に65歳に延長された形だ。

当社の場合は、希望者全員が65歳まで再雇用されると言う形であり、定年が延長された訳ではない。つまり、60歳定年退職と言う道を選ぶ事ができるのでありがたい。

 

さて、このグラフによると、フランスは20%を切っている。そしてイタリアやドイツなども50%以下だ。これらの国は日本とは福祉政策や若者の失業率改善などの違いから終戦後の1950年直後はほぼ同じ水準にありながら、急激に60歳以上の労働率は下がった形だ。

流石に65歳以上の雇用率は2008年で日本も29.7%と30%を切っている。 日本人の勤勉さ等や文化的な背景があるにしても、いろんな意味で政府の政策がこの状況を作っている事がうかがえる。

上記でも書いたが、特別支給の厚生年金の65歳への繰り延べが、昨年から実施されているが、2021年には65歳でないと何も貰えない事になり、実質65歳定年が必然となる。更に年金の受給開始を遅らせる検討も進んでおり、67歳からとなるかも知れない。

 

いずれにしても政府の愚作がまねいた事だ。


一方、BLOGOSの「働く高齢者増加はやはり若者の職を奪っている」の記事にある様に、私も65歳までの雇用延長は、若者の職を奪っていると考えている。無策の政府の失態により、年金の失敗を国民に押し付けて、更に消費税増税も押し付けて、若者の失業率や正社員化は改善されていない。

マスコミも政府も65歳延長は当然みたいに風潮を作りながら、若者も雇用をどうするか?と言う議論が進展していない。

 

知力や体力が衰えて且つ働くモチベーションも低くなった高齢者を年金が出ないことだけで雇用延長する愚作では、若者達の将来が危ない。 年寄はやはり、早く若者に道を譲るべきだと思う。それこそ会社依存から早く自立して、地域社会への貢献をすべきだと思う。 年金がでない、仕事以外に特にやることがないから働くでは、必死に生きる若者達に申し訳ないではないか?

それこそ、年収300万円以下の若者も多い中で、定年退職後の「ゆとりある生活の為には35万円(40万円?)必要だ!」など平気で吹聴されている事も問題だ。FP(ファイナンシャルプランナー)や国そしてマスコミなど含めてやはり異常ではないか?

若者達の為にも、早く仕事の一線をしりぞかなければ、若者達の明日がないと思うのは私だけだろうか?


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