今回は、江上剛氏の『人生に七味あり』、『ごっつい奴 浪花の夢の繁盛記』につづいての作品だ。この『断固として進め』と言う作品だが、これはフィクションではなく、ノン・フィクションだ。しかも私が昔から愛用していたデジカメのメーカーFUJIFILMそう富士写真フイルムと言う会社の話だ。詳細は私も今まで知らなかったが、最近ではかなり有名な話の様だ。失敗と成功の例として。
2000年当時世界の2大カメラフイルムメーカーとして、コダックと富士写真フイルムがあったが、その後のデジタルカメラの普及により、その巨大なカメラフイルムの市場が消滅してしまう。この危機感から、新たなビジネスを成功させた富士写真フイルム。一方のコダックは倒産してしまう事になる。
この普通では考えられない新しいビジネスの創出。これは本業が亡くなると言う極端な例だったからかも知れない。しかしそれに対応して業態変更を成功させた稀な例。ぜひとも読んで欲しい作品だ。
書籍名:断固として進め |
「戸越さんの考えているプロジェクトは、私たちのように製造ラインが縮小され、リストラされた中高年技術者を掘り出して、もう一回、勝負させてくれるってもんだんでしょう。化石になってしまった私たちを掘り起こして、磨いて、宝石にするんだ・・・・・・」磯江がしたり顔をした。 「磯やん、その通りだ。化石になった連中の化石の技術をもう一度磨いて玉にする。それが化石プロジェクトだ」 (本文より) |
変われる者だけが生き残る! デジタル化でフイルム需要が激減する!社員数7万人強、国内最大手の日本写真フイルムに未曾有の危機が訪れようとしていた。リストラが断行される中、窓際族の中高年に〈化石プロジェクト〉なるものが立ち上がった。彼らが創ろうとしたのは、なんと化粧品!フィルムの乳化技術がコスメに転用できるーーーーー。 「フィルム屋が化粧品か」社内外の白眼視をよそに、彼らは必死の挑戦を繰り返す。その行方は? |
復活か 衰退か? 本業崩壊、未曾有の経営危機に男たちが立ち上がった! 大ヒット商品 〈アスタリフト〉を開発した富士フイルム、奇跡の業態転換を描く鮮烈ビジネス小説 |
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