先週、日本経済新聞の2月11日の記事「中国、最低賃金を5年で2倍に 就業促進計画を策定」がネットでも話題になっていた。私は知らなかったが、大先輩に日本経済新聞を見せられて初めて知った。だからどうした?と言う事になる。
中国、最低賃金を5年で2倍に 就業促進計画を策定(日本経済新聞)
中国政府は8日、2015年までの5カ年計画で、最低賃金を毎年13%以上引き上げる方針を打ち出した。最低賃金が5年間で2倍近くに上昇する計算となる。 ~ 15年までの計画では上昇幅を拡大し、各地で起きているストライキなど賃上げを求める動きに配慮した。 ~ 工場が集積する広東省深セン市の最低賃金は月1500元(約1万8000円)と高い一方、内陸部の江西省は610~870元にとどまる。 |
日本の進出企業の例で考えると、深セン市の月1500元(約1万8000円)が最低賃金と考えるのが適当な気がする。しかし実際にはこれ以上と見た方が良いのかも知れないが。しかし、これだけで見ると最低賃金が1万8千円の2倍でも3.6万円で、アップ率が大きぎる。同じ人数で固定費が倍となる。
これをどう読むかと言う事になるのだろう。そうこの最低賃金でまだ中国が競争力があると見るか?どうもこれだけでは何も分からない。別の例を調べる。
上海ももの中国市場研究レポート : 上海の平均年収、および年収トップ3の業界についてを見ると、
上海市人力資源和社会保障局が2010年3月26日に公表したデータによりますと、2009年度上海市平均年収は42789元、平均月収は3556元となり、前年比8.3%の増加となっています。 |
平均年収は約55万円、平均月収は4.6万円 。私の認識ではこれは10年前とそれほど変わらないイメージがあるが、トップ業界の平均年収を考えると、相当インフレが進んでいると考えてよい。そう日本の賃金にかなり近い。
<上海09年度 平均年収トップ3の業界>
1位:金融業界 24.6万元(約320万円)
2位:不動産業界 21.4万元(約280万円)
3位:ハイテク業界 20.5万元(約270万円)
※為替1元≒13円で計算
実際に上海の物価を生活製品等で比較すると、私のイメージでは殆ど日本と同じイメージしかない。しかも5年前のイメージだが。最もそれは私が見た範囲の物価な為、正しいかどうかはわからない。
しかし、大都市の周辺では、既に工場などを建てても、労務費に関する限り、コストが日本より有利とは思えない。そして能力も・・・。
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