社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

日本で生産している製品を中国で生産する事を2年間検討していたが、その可能性が無くなりそうだ

2012-02-12 20:14:20 | 政治

中国、最低賃金を5年で2倍に、毎年13%以上引き上げる記事が先週掲載された。大先輩が日本経済新聞を見て教えてもらった。実はここ2年ほど、大阪で製造している製品の一部を、中国で生産する事を検討してきた。技術の商品開発が遅れに遅れて、お客様には延期延期の説明を繰り返してきたが、年末にやっと見通しが立ちそうな雰囲気だった。そして年が明けて、1月末までに今後のスケジュールが出る予定だった。

しかし、スケジュールを出すのを待って欲しいと技術から言って来た。技術の責任者と親会社の企画責任者と当社の幹部がそろって会議が行われた。技術の要求は、既に注文を貰っているお客向けの製品(中国で生産する予定だった機種)を日本で作らせて欲しいと。当社の幹部は親会社の依頼の為、受けざるを得ず、結果中国生産は無くなった訳ではないが、もう一度リセットされるに等しい状況になった。

元々当社の要求はコストダウンを現行製品から30%して欲しいと要求した事だった。正確には30%コストダウンと言うより、当社への販売価格を30%値引きしてくれと言う事だった。これがいつの間にか中国生産、そして中国生産なら今中国で稼働している工場で生産させる。といつの間にか、変遷し、そして現在に至った。

この間、中国生産はGOなのか?大丈夫なのか?本当にC/Dできるのか?本当に生産できるのか???等不安な中で、親会社の部門トップの明確なリーダーシップがないまま、ないがしろで進んできた。逆に親会社の方々にプレッシャーを与える為だと思うが、強引に客先にプレゼンを行い、現行製品をこの中国予定の製品へ切り替えさせた。

この戦略は別に間違いではないが、余りにも危険すぎた。だから客先へはプレゼンすべきではないと、企画部長へは進言した。営業が不安に思っており、喩社長がGOと言っても責任はとれないと・・・。企画部長でも責任はとれないよ!と。「親会社の人たちを信ずるしかない!」と企画部長は言っていたが、信じても、責任は取れない。

年度末に関連の人間が集まった時に、何とか目だが立ちそうな雰囲気ではあったが、その時でも私が予想したのは、最悪、注文が決まった製品を日本で作る事になると予告していた。みんなが流石にもう日本では生産できないよ!と言ったが。

私は別の予測をしていた。それは親会社の技術の責任者が、中国の生産会社と話ができていないのではないかと。その進め方を知らない?或いは中国生産会社のトップがかなり厳しい方だったので、相談できていなかったのではないかと?しかし今までと同じやり方なら、日本で生産する事は可能だと・・・。

この背景にあるのは目標のC/Dが全く未達だった事が大きい。2年もの時間をかけて開発した製品では現行製品よりかえって高くなる。つまり中国で生産する意味がなかった。親会社の担当企画も中国で生産する為に役員会や稟議を回す事もできなかった。逆に言えば、なにもできていなかったため、日本での生産が可能となった。しかしその時間をかけた製品は全く意味がない。

元々中国で生産すると聞いた時になぜ中国で生産するとコストダウンできるのか?私には理解できなかった。今は日本の工場では、多くの製品を生産する中で、わずかな台数ながら、生産してもらっている。スケジュールを調整してもらいながら・・・。しかし中国ではその製品だけを作らなけばならない。1か月の労働力が最初は必要ではない。立ち上げは数台からスタート。これでコストダウンなど可能な訳がない。しかもその現在中国で生産している製品は、月の生産変動があまりにも大きい。従って本来の製品のコストダウンもできておらず、更に新し製品を作ったら更に赤が増えるだけだ。

親会社の経営トップは流石にこれぐらいは見抜くだろう。つまり当社が期待した中国生産ではなく、中国である必要もなかったが、コストダウンの可能性は限りなくなくなった。もう先に進む事はないだろう。先に進めるほどリーダーシップを発揮する人材がいない。当社の幹部も責任を取ると言う事の本当に意味を理解していない。だから、社長みずから客先で中国で生産すると言ってしまっている。社長自らまた誤りに言ってもらうしかない。

私にとって、責任を取るとはそうならないように、リスクを予測して回避させる事だったのだが・・・。今の社長や企画部長ではまたリスクを冒すだろう。人を信じる事とリスクを回避すると言う事は別だ。いちいち信じていては、リスクを回避できない。今回も最初から、中国生産はないと予測して、皆に注意を呼び掛けていたが・・・。もちろん社長も企画部長も信じていた訳ではない。逆に信じていなかったから、強行手段をとったのだが、それも先回りして回避する手段はいくらでもあった。そして二人ともまた更なるリスクを冒そうとしているので、もう私には止める事は出来ないだろう。

さて最初に「中国、最低賃金を5年で2倍に、毎年13%以上引き上げる」を掲載したが、私はもう既に中国は消費大国なのだろうと見ている。とっくに世界の工場はなくなっている。あるとすればそれは消費大国中国向けの製品は中国で作る事なのだろうと思うのだが、それもないかも知れない。中国の方が日本に来て日本商品を買いあさっているのを見ると、彼らは日本企業のMADE IN CHINAではなく、MADE IN JAPANを求めている気がする。平気で中国の製品はにせものが多いとか危ないとか言うのを聞くと何とも言えない気がするのは私だけだろうか?


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