かめよこある記

~カメもタワシも~
To you who want to borrow the legs of a turtle

スキップ・ガール 10

2017-08-04 15:37:00 | かめよこ手のり文庫

 目覚ましの音に、目覚めた後のまどろみの時間、ダジャレの神様が降臨された。そして、わたしに「真剣シラハドリーム」という言葉を残されていった。
 それは、意味のないものを無理やり結びつけてしまうダジャレの神様らしい言葉だ。それとも、わたしが気づいてないだけで、そこに何か重大な意味が隠されてはいないだろうか。
 ダジャレのとはいっても神様は神様。神様のお告げなのだ。ようやく体を起こしたわたしは、この言葉についてぼんやり考えてみた。
 まずは「真剣シラハドリ」。それは、非日常的な動作であり、人間ばなれしたとてつもないすごい技なはずだ。
 そして続く「ドリーム」。それは、もし叶えられたら素晴らしいことだけど、叶えることは難しいことでもある。
 このふたつがむすびついたということは、「素晴しいことを成し遂げることは困難でもある」そんな意味が込められてやしないか。
 そこまで思いいたってわたしは、いやいや、そこはダジャレの神様のことだ、そんなお説教めいた意味なんてあるわけがないと、ふりだしに戻る。
 何をくだらないことをと、眉をひそめるひとはいると思う。もちろん、わたしだってこんなこと大きな声で言おうなんて気はない。でも、ちいさな声ならいってもいいんじゃないのかな。
 なにも広場のまん中で叫ぼうってわけじゃないんだし。悪いことってわけでもないんだけれど、こっそっとわずかなまどろみの時間にちょこっとだけ。そう、もう少しだけ。枕にゆっくりと沈みこんだわたしの頭は、まどろみタイムの延長を決めていた。


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