あれはスミレ！！

「ジィー，ジィー，ジーィ，ジーイ」
噴霧器を，使っています。
電池タイプの家庭用噴霧器ですが，さすが国産Ｐ社製です。
使い始めて５年ですが，故障もせず，結構重宝しているんです。

今日の噴霧器使用の目的は，消毒では有りません。
除草剤を散布しているんです。
家の周りの道，駐車場，畑の崖，この季節急に雑草が蔓延ってきます。
その，雑草に，耕作地用除草剤を撒いているんです。

『若い人は，根を残すけぇなぁ』
『根を残しゃあ，すぐまた生えてくるけぇなあ』

除草剤を散布しながら，“お隣のおばさん”が言っていた言葉を思い出します。
“お隣のおばさん”は，母親と同世代で１０年以上前に亡くなりました。
“お隣のおばさん”は，草取りが趣味のような人でした。
身体をかがめ，老眼鏡をはめ，丁寧に，一本，一本，根ごと雑草を抜いて行きます。
時間は掛かりますが，それは見事な，とても真似のできない“取り跡”でした。

「“お隣のおばさん”のようにはなってなかったぞぅ，
　　　　　　　　　　　　　　　　　“取り残し”が有ったから，除草剤撒いといた」
『ちゃんと取ったよ！！，どこの事』

昨日です。
連れ合いが“お隣のおばさん”のように，駐車場周辺を草取りしたんです。
ところがです，見てみると端の方にまばらにまだ草が残っています。
“老眼鏡をかけてまで，草取りしていなかったからなぁ”

“しょうがないなぁ”

という事で，連れ合いの“草取り済み”の場所に除草剤を撒いたんです。

『あれはスミレ！！
　　　　　　　可愛い花を咲かせてるんで，ワザと残したの！！』


“時，既におそし，除草剤散布済み，
　　　　　　　　　　　　　　前もって，言っておいて欲しかったなぁ”