お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

人類最後の男  3

2008年12月30日 | Weblog
 核戦争で人類が滅んだ。
 唯一生き残った男は、他の生き残りを探す旅を続けた。
 瓦礫の山から下を見下ろしていると、人影を見つけた。
 割れたアスファルト舗装の道路の上だった。
 全身を毛布でくるみ、じっと座っていた。
 長い髪に細面のその姿は、間違いなく女だった。
 男は大声で呼びかけようとして、動きを止めた。
 女は毛布を肩からかけたまま、立ち上がった。
 そして、毛布の前を左右に広げ、じゃあじゃあと立小便を始めた。
 女のような顔をした、男だったのだ。
 男は悲しい笑みを浮かべて、立ち去った。

 男の旅は続く・・・



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
面白い (ryuu)
2008-12-30 01:25:14
ほんとに面白いお話だ~
次にはどんな人が出てくるの~ 期待してる
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コメント嬉しいです! (伸神 紳)
2008-12-30 17:22:55
多謝! 多謝!

これからもよろしくお願いいたしまするぅ!
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