思い付きブログ

シリア決議

 もう何ヶ月にもなりますが、シリア政府が反政府派への武力弾圧を続けています。
 国連推計で5400人以上の反政府派が死亡しているとのこと。


 で、現地時間4日(日本時間5日)、国連の安保理がシリアのアサド大統領の退陣決議をしようと調整を続けてきたものの、ロシアと中国が拒否権を行使して否決されました。




 特にロシアにとってシリアは、軍港を利用しているなど重要な国であり、看過できないのでしょう。
 それが、ロシアにとっての国益なわけです。


 で、決議に賛成したアメリカ、イギリス、フランスにとっては、賛成することが国益なわけです。

 シリアは、アメリカの同盟国のイスラエルと敵対しているので、特にアメリカにとっては、シリアの体制が変わることは、アメリカにとっての重要な国益なわけです。




 因みに、アメリカがシリアに反発しているのは、シリアが独裁政権だからではなく、反米、反イスラエル政権だからですよ。

 独裁政権だけど親米政権のサウジアラビアなどの中東の多くの国に、アメリカは民主化をもとめていないどころか、軍を駐留させて独裁政権を守ってもいます。

 エジプトの市民の力による民主化にいたっては、親米政権が倒れたので、好ましいとは思っていないようですね。




 さて、例えば、国家の目的や存在意義は、国益を守り、追求することが第一であるとすると、その手段は、主として外交(交渉)や軍事力です。

 すると、自国の国益を主張するものの、他国の国益にはあまり耳を貸さない、他国の意見はあまり聞かないというのが、一番いい交渉ということになりますかね。



 そういう、利己的な振る舞いは、日本は苦手でしょうね。

 私も苦手ですが。



 まあ、つまり、日本が日本の国益を追求することが正義であるなら、他国が日本の国益と反する他国の国益を追求することも、実は正義であることになります。

 正義の相対性。
 絶対的な正義は存在しているのか。
 そもそも、絶対的な正義は存在し得るのか。





 国際政治を見ていると、国内政治以上に、現実政治の救いのなさが目立ってしまって、嫌になるんですよね。

 選挙権は行使しているし、ブログで地道に発言してはいきますが。

コメント一覧

shin
http://yaplog.jp/shin99shin/
>kameichi {ルンルン}さんへ
 中国の反対理由は、あまり報道では見ないですが、ロシアと中国はシリアの友好国だからというのが一つ。リビアのときのように棄権して親米的な政権になっても困るわけで。アサド大統領がもつと考えているのでしょう。
 中国は、欧米よりはロシア寄りなのが一つ。
 もう一つは、中国は内政干渉されたくない国なので、シリアへの内政干渉に反対しているのだと思います。
kameichi {ルンルン}
http://yaplog.jp/kameichi/
こんにちは

ロシアの反対理由はニュースで分かりましたが、中国の反対理由は何なんでしょうね?
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