一番書きたいものほど手を付けていないのですが、おいおい、書いていきます。
●「戦国コレクション」
戦国武将が女子で、多くの武将が現代にタイムスリップしてしまい、戦国の世に戻れなくなったけれど戻れる努力をしながら、慣れない現代で暮らすコメディー。
この辺の歴史には疎いし思い入れもないので、武将が女子だろうと、ミニスカートを履いていようと、普通の現代のパンツを履いていようと別にいいですけれど、アニメは何でもありで、どこまでいくのやら。期待と不安をもって、今後もアニメを見続けよう。
各話の武将の物語がゆるく繋がったオムニバス風で、各話が有名・無名映画のパロディーだそうですが、元の映画はほとんど分かりませんでした。あまり、映画は見ていないもので。。。
見たことのある映画や小説もありましたが、ものによっては、パロディーと言えばそうですが、基本的な設定を借りているだけで、これをパロディーと言うと、多くのドラマ、映画、アニメもパロディーになるのでは、というのもあり。
特に、13話はフレデリック・フォーサイスの名作小説、「ジャッカルの日」(1971年出版、映画は73年)のパロディーだそうですが、13話がこれのパロディーだと言うと、それ以降に出されたスナイパーものの多くがジャッカルの日のパロディーになりそうな気がします。
しかし、多くの武将達は、何だかんだで現代に馴染んできていて、というより馴染まざるを得なくなってきていて、住めば都と言うべきか、人間は順応性が高いと言うべきか。
まあ、天下取りより何より、まずは、生きることの方が大事ということは、いつの世でも確かなようで。
と書きましたが、実は、武士にとっては命より名誉の方が大事なことになっているのかなあ。
となると、戦国に戻らず、現代で生きていくことにした武将は、本来、切腹ものということなのでしょうかね。
コメディーだからそこはいいとして、話によって出来不出来があるものの、当初の予想よりは楽しめたので、夏期も、そこそこ楽しめることは期待しよう。
●「黄昏乙女×アムネジア」
高校の怪異調査部の部長で幽霊の夕子(cv.原由美)の程良い無邪気さがいいなあ。
幽霊なのに部長と言うのは、あれですが。
子供というか幼児の無邪気な感じと同じようなものですが、子供や幼児の無邪気さには、無邪気さゆえの残酷さが伴うところも、夕子と同じようなものですが。
と思っていたら、話が進むにつれ、醜い心などの自分のマイナス感情やそれを想起させる自らの記憶を他の人格(それも幽霊ですが)に押し付けていた多重人格幽霊なだけでした。
10話の中の回想みたいなシーン。
善意で行動したら、意に反して人柱にされた夕子。それで皆が救われるなら良いと思ったのも束の間、急に死の恐怖に襲われ、裏切られたと思い、それが恨みとなり。
しかし、基本的に人が良く献身的な生前の夕子は、他人を恨む自分を認めることができず、それゆえ、自分は悪くないのにこんな酷いめに合うことが理解できず、自分が酷いめに合ったのは全て他人のせいにしてしまい、それが他人への恨みを増幅させたと。
それが、他人を恨む自分を認められないことをも一層増幅させて、更に自己矛盾をも一層増幅させて。
自分が善人であると思い込んでいる人にとって、善人ではない自分を認めることは、アイデンティティの喪失につながりかねないので苦しいことです。そのため、他人を恨む自分は自分ではないと認識することにより、自分のアイデンティティを守るとともに、それだけではアイデンティティを守りきれなかったので醜い心の夕子を分離させ、醜い心の夕子と無邪気な夕子の多重人格幽霊になったと。
それゆえ、醜い心の夕子は、醜い心の夕子を切り捨てた無邪気な夕子を恨むと。
(話は少しそれますが、似たようなことは、例えば善意のボランティアにも言えることです。「他人のため」にボランティアをしているとしか思っていない人(自分のために自己愛でしているところが相当あるのに、それに気付いていない人)は押し付けがましくなりかねず、本当に他人のためになっているのかを深くは考えないことから、少しズレたときに気付かず、却って迷惑なボランティアになりかねないことがあります。迷惑と言われたときに、その反動として、正反対の方向に行きかねないので、お気を付けを。
つまり、中間や中庸から離れている人ほど、相当な何か(現実にはそうありませんが、ないわけではありません)があったときに、中間や中庸から離れている距離と同じ距離だけ正反対の方向に行きかねないということです。)
分離された醜い心の人格の夕子から恨まれる無邪気な人格の夕子という、自分で自分を恨むという設定は気に入りました。
自己否定と自己愛とがせめぎあう、その折り合うところを見つけるために悶えていると考えれば、特に思春期にはありがちなことで、目新しくはありませんが。
人間に悪いところがなければ、それに越したことはないのでしょうけれど、それはまずあり得ないです。(性善説に立てばあり得るのですが、私は、やや性悪説なので。)
結局のところ良いところも悪いところもあって、それらが一体となって1人の人間なのでしょう。
良いことばかりなら幸せなのでしょうけれど、悪いことばかりだと不幸ですから、悪いことばかりを押し付けられた醜い心の夕子が、自分で自分を支えることに耐えられなくなり、他人を恨むようになったのも自然なことです。
いろいろあって、11話で、両方の人格のいずれもが夕子なのだから、両方とも大好きだと言う貞一(cv.代永翼)。それを受けて、2人の白(無邪気)と黒(醜い心)の夕子が共に「お帰りなさい、私」と言って一体となり、「ただいま。貞一くん。」と。
両方好きと言うのはなかなか言えることではないなあと思いつつも、そこは、フィクションだし、それだけ貞一と夕子の互いへの思いが強いということで良いとして、好きな者同士が結ばれて、これでハッピーエンド、とはならなかったですねぇ。
12話(最終話)で、思いがかなったから、未練がなくなったから、成仏して消えると言う夕子。それを止めたい、無理でも諦め切れない貞一。
貞一を悲しませるから、貞一が悲しまないように自分のことを忘れてほしいから、消えるところを見られたくない夕子。忘れられるわけはないから、せめて最後まで一緒にいたい貞一。
だんだん薄くなり、話せなくなり、筆談をする夕子。
貞一が心配だから、心配したくないから、自分のことは忘れてほしいと書く夕子。
だったら忘れると、泣きながら、優しい嘘をつく貞一。
消える間際、ついにキスをする2人。
「Angel Beats!」(2010年)の最終話で奏(cv.花澤香菜)が消えるところを思い出しつつも、窓からの淡い光を背景に、ABよりも落ち着きのある音楽の中、静かに、そしてじんわりと来る成仏だったなぁと。(どちらが良いとか悪いとかではなく、それぞれに合っているかどうかや好みの問題)
両アニメとも、男の方がみっともなく悪あがきするところは共通していて、いざとなったら女の方が覚悟を決めるのが早いとでも言いたいのかな?。
単に、どちらがより満たされた状態で去るか、別れるか、というだけだと思いますけれども。
さて、夕子が消えて、貞一が嘆き、その後、暗めのイメージ映像に変わったシーンで、真ん中が丸く少し明るいところはあの世への入り口でしょうが、その手前に「かざぐるま」が1つあったのは、何なんでしょうかね。
まあ、夕子の弔いのイメージ、仏壇の花みたいなものなのでしょうけれど。
かざぐるまは確かに死者の弔いに使われますが、それは水子供養に使われるのが普通ではなかったかなぁ(イタコで有名な青森県の恐山なんか、かざぐるまばかりだし、雰囲気自体が不気味です)。夕子は高校生で死にましたが、大人でもかざぐるまが供養に使われるものなのかどうかは、良く知りませんけれど。
しかし、まあ、最後に、貞一が部室で箱を空けたら、出てきちゃいましたね。夕子が。
最後のキスが忘れられなくて、未練が残ったから成仏できなかったと言って。
「だ・か・ら、責任取ってよねっ。貞一くんっ !(^^)!」
そう来たか。結局、ハッピーエンドか。しかも、これなら2期も作れるし。
そんなシリアスなアニメではないから気にしないですけれど。
さて、ここからは余談ですが、ももえ(cv.福圓美里)と霧江(cv.喜多村英梨)もいい味でした。
また、主な登場人物が4人なので、分かりやすかったです(笑)。
なお、10話の回想シーンに出てきた夕子そっくりの妹の紫子(cv.佐藤聡美)。今春再放送していた「地獄少女 三鼎」の、あまりに不幸過ぎて可哀想な少女、ゆずきに似た感じの話し方ですが、今春は、佐藤さんが演じると「氷菓」の天然系ピュアお嬢様、えるの「わたし、気になります!」の台詞がちらついてばかり。
あっ、これは、今春一押しヒロインのえるのことを言いたかっただけなので、気にしないでください。
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shin
ざっく
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