思い付きブログ

もやしもん、夏雪ランデブーの感想

 夏アニメが順次終わってきているので、いくつかについて、おいおい、感想を書いていきます。

 今期のフジテレビのノイタミナ枠は、2作とも、アニメ好きとは言えない大人でも大丈夫では、という感じのアニメでした。


●「もやしもんリターンズ」

 沢木(cv阪口大助)が発酵させる菌とかが見える特別な能力があるからこそ起きるあれこれが1期より少ない感じで、恋も織り交ぜた、農業大学で味噌や醤油や日本酒造りなどの発酵を研究する大学生の日常、みたいな感じ。
 菌が発酵の仕組みとかについて説明してくれるし、菌が沢木にチャチャを入れたりしているものの、菌が見えるという設定を活かした話も、そうそう長くは続かないということでしょう。

 エピソードはどうかと言うと、コメディーなキャラや大袈裟さや話などに目新しさはないものの、そつはなく、また、農業大学という、あまり馴染みのない設定の目新しさもあってか、楽しめました。


 で、だからなんなんだい?と聞かれると、普通に楽しいアニメでした、というだけの答えになります。
 農業大学(とか農学部)という、マイナーな大学をメジャーかつイメージアップした功績は大ですし。


 ただ、女装趣味の結城(cv斎賀みつき)の実家の結城酒造が権力者のたまり場で、副総裁とかの政財界の中枢の者が集り、彼らはゼミの樹教授(cv西村知道)の友達みたいなのはねえ。。。
 謎過ぎる酒屋ですよねえ。


 菌が3期もありそうなことを言って終わりましたが、次も楽しめるでしょう。
 ただ、もっと、菌が見えるという設定を活かした話があれば、なお特徴が出て楽しめると思いますけれど。



●「夏雪ランデブー」

 2人でラーメンを食べながら、「独り占めしてないで、俺に相続させてほしい。」と、死んだのに成仏できずに妻の島尾六花(cv大原さやか)と経営していた花屋に取りつく幽霊の島尾篤(cv福山潤)のことを思い出しながら思う葉月亮介(cv中村悠一)。8歳下(22歳)のバイトの葉月に私が好きなのかと聞き、そうだと言われて驚く六花(1話)。

 明確な返事をせずに、その後もバイトを続けさせたり、一緒に御飯を食べに行ったり、自分から手をつないだり、キスしたり、でも明確な返事はせずに、まだ死んだ夫を忘れられずに。

 でも、みっともないことは自覚していて。



 高熱で倒れてうなされているときに、うわごとで夫の名前を呼んで、ごめんと泣いたり(2話)。
 ほかの男とキスをしたという表面的なことを謝ったのか、もう少し進んで、ほかの男を好きになりつつあることを自覚して謝ったのか。
 3話で、まだ寝込んでいるところの様子を見に行った葉月に対し、六花が抱きしめたりしているので後者でしょうけれど。



 島尾は、成仏するためにも葉月に体を貸してくれと頼むものの、断る葉月(3話)。結局、遊園地に行っても夫が忘れられない六花にやるせなくなり、酔った勢いで4話で貸しますが。

 体を失った葉月がメルヘンの世界に入り込み、現実世界とは別のメルヘンな、親指姫のような話と人魚姫のような世界の六花と一緒に行動したり。
 メルヘンの世界の王子は島尾のようなので、また、島尾が入院中に書いた絵に六花を人魚姫に見立てた絵があるので、島尾の絵の世界に迷い込んだのでしょう。

 島尾は、外見は葉月なのに中身が島尾だとは名乗れずに、六花との関係に戸惑ったり。



 7話では、セックスまでします。外見は葉月、中身は島尾。六花は誰を好きになったのか。

 やや島尾らしさが出ているとはいえ、島尾はほとんど葉月のように振舞っていて、六花は葉月と思っているし、島尾以外を好きになるなんて、と回想しているので、葉月を好きになったことは間違いないのですが。
 ただ、良く考えると、外見と中身のどちらを好きになるのか、好きになったのか、という問題をそれとなく突きつけているように思います。



 11話(最終話)では、中身が島尾であると気付いて六花は直接聞いているものの、このときは既に心変わりして葉月を愛していることを自覚している六花。
 六花の気持ちが島尾も葉月も縛り付けていて申し訳ないと思い、中身が島尾の葉月に一緒に死のうと言う六花。

 ここの六花は、葉月に対して無責任な感じ。六花を愛していて、島尾に体を貸した葉月に対して。そして何より、葉月を愛していることを明確に自覚した六花自身に対して。
 この辺の女心は、良く分かりません。
 自分勝手だなあ、と思った次第。


 結局、島尾は六花を殺せませんが。
 島尾もだいぶ成長したということなのでしょう。

 本当は、島尾は何よりも六花の幸せを願っているという解釈をしたいのですが、そうであれば、少なくとも六花と葉月が結婚したら成仏しそうなものなんですが。
 葉月からも見えない状態になってこの世に残っているのであれば、まだその解釈も成り立ちますが、少なくとも結婚した葉月には見えたままだと推測されるので(2人の孫には見えていることもあって)。



 2人は結婚して、幸せなうちに六花が死んで、すぐに葉月は65歳で死に、島尾はまだ若いころの姿で花屋に取りついているなんて。
 2人の孫に部屋の片づけを依頼して天に昇っていたので、そこでようやく成仏できたようです。



 この間、前の夫(現在の夫の葉月には、引き続き見えるはず。六花には見えないと思われる。)と現在の夫との3人+子供との暮らしということになり、女性からすれば、愛した男性が2人も身近にいて満足なのかもしれませんが、2人の夫からしたら、鬱陶しいとか、嫉妬とか、いろいろありそうなんですけどね。

 男同士、同じ女性を愛した仲間意識から仲良くなったなんて、それが生まれる余地を否定はしませんが、最後まで成仏しない島尾がその境地に達しているとも思えませんけれど。



 うろ覚えですが、「居酒屋ゆうれい」(1994年)というコメディー映画は、妻のしず子(室井滋)が死に、再婚しないと約束したのに里子(山口智子)と再婚したらしず子が化けて出てきて、夫の荘太郎(萩原健一)らが困惑する話。
 しず子は2人の邪魔をしたり、仲良く酒を飲んだりもしますが、やっぱり消えてほしいと思う荘太郎や里子は、あれこれ手を尽くして、ようやくしず子が成仏する気になり。

 ことの真偽はともかくとして(ステレオタイプ過ぎる気もしますが)、女性は失恋してもほどほどのところで諦めて次に向かい、男性はいつまでもグダグダと未練たらしいとはよく言われることですが、このアニメと映画とを比べるとそんな感じなのでしょうかね。



 原作漫画は女性向けですが、11話で島尾と死のうとした六花の自分勝手さを除き、揺れる女心と一途な男心が楽しめるアニメでした。

コメント一覧

shin
http://yaplog.jp/shin99shin/
>ざっくさん
 夏雪は、確かに、入れ替わってからが長すぎでした。そこは少し冗長に感じました。
 六花がメルヘンに可愛くなったところも、一部に、鼻に付くところがなかったわけではないですし。

 因みに、私は、最終話を見終わってから感想を書くのが基本なので、御注意を。

ざっく
http://yaplog.jp/rockgamer/
もやしもん、1期はあまり観てないんですよね。
今回は観たけど、それなりに面白かったです。

夏雪ランデブーは、体を乗っ取られてから、正直つまらなくなりました。
いや、最初は別につまらなくはなかったんですけど、
体を乗っ取られてから1、2話で元に戻ると思っていたら
結局最終話までその状態が続いたんで、途中でその状態が飽きちゃいました。

でも、このレビューをチラッと読んで、
「やばい、最終話の話してるっぽい」
と、途中で読むのやめて、昨夜急いで最終話をみました(笑)
その際、もやしもんの最終話も観ました。
あぶねーあぶねー、ネタバレするとこだった。
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