思い付きブログ

坂道のアポロン、つり球の感想

 春アニメ感想の続きです。
 ノイタミナ枠の、対照的な2つ。


●「坂道のアポロン」

 恋する高校生によるジャズの話。
 優等生でクラシックピアノをやっている金持ちの転校生の薫(cv.木村良平)は、ジャズドラムをやっている貧しい不良の千太郎(cv.細谷佳正)と何故か意気投合し、ジャズバンドを始めることに。
 幼馴染の千太郎を好きな律子(cv.南里侑香)、律子を好きな薫。百合香(cv.遠藤綾)を好きな千太郎。百合香は、最初は千太郎っぽかったのに、途中で変わりましたけど。律子は、途中で薫に変わったような、変わっていないような。

 酔うと暴力を振るう千太郎の父とか、学生運動が盛んだったり、まだまだ貧しく、米軍が幅を利かせていた昭和の日本を背景にして。
 アニメ内でジョン・コルトレーンが死んだと言っていて、それが1967年7月17日だから、67年度が中心の話。

 千太郎の事故で文化祭のライブに参加できなくなったり、千太郎の恵まれない家族関係に悩んだり、比較的現実的な物語に現実的な困難と挫折と喜びが待ち受けていて、エピソードに目新しさはないものの、かつ、これと言って書くべきこともないものの、まあ、全体として悪くはなかったかな。


 しかし、最終話、千太郎がいなくなって、大学受験、薫と律子は遠くの別々の大学に進学、会うこともなくなり、社会人になって、千太郎の居場所が分かって3人が再開したところで終わり、と、7年位があっという間に描かれ。
 しかし、何年経っても、相変わらず、律子は薫と千太郎のどちらも選べないでいる様子。千太郎への未練を引きずっているということかな。比較的シリアス系で現実感のあるアニメでこれをされると、どっちつかずで他人を傷付ける、優柔不断な自己愛はいい加減にしろ、早く大人になれ、と律子に言いたくなりますが。

 しかし、オープニングもエンディングもジャズではないのはどうしたことか?。
 J-POPでしたね。YUKIさんの曲も秦基博さんの曲もそれなりにいい曲ですけれど。
 ジャズは売れないからでしょうかね。

 アニメ内で演奏されるジャズは名曲ばかりのようなので、ジャズ入門の役割は果たしていそうですけれど。



 因みに、ジョン・コルトレーン(テナーサックスの奏者)はジャズ界で最も偉大な人の1人ですが、最高傑作と言われるアルバムの「至上の愛」(4パートに別れていて、約30分。1964年)は、私には、難しくて分かりませんでした(笑)。

 ジャズの名門レーベル、ブルーノートのベストアルバム的なものは、モーニンとか、分かりやすい名曲だけ入っていますけれど。
 モーニンは、アニメ内でも良く使われていた、チャッチャチャラララチャッチャ  ジャージャ っていう曲。
 なお、これに入っているコルトレーンのブルートレインは、聞きやすい名曲です。



 因みに、私はジャズファンと言う訳ではありません。
 名曲と言われるものはジャンルを問わず取り敢えず聞いてみようか、と思った時期があっただけです。




● 「つり球」

 こっちは、江ノ島を舞台にした、釣りをする高校生と宇宙人との友情物語のギャグ。
 夏を前に江ノ島ですか。

 超ヘタレのユキ(cv.逢坂良太)は、いつも能天気な、魚の宇宙人で伝説のルアーでもあるハル(cv.入野自由)に強引に巻き込まれて海釣りをすることになり、しかも、ハルの星から来た魚が地球で悪さをしており、それを釣って星に持ち帰ることが地球を救うことになると。
 最初から4分の3は、一緒に釣りをする友情物語、男子高校生の家族関係を含む成長物語でしかなかったですけど。

 しかし、ハルの首に釣り糸を巻いてルアーにして海に投げたら、首が絞められて苦しいだろうに。
 しかも、あんな大きな獲物を釣竿で、しかもスピニングリールで釣れるのかよ、と。釣り上げたら、小さい魚で、単に大群だっただけでしたが。


 さて、アニメでは海でのルアー釣りでしたが、ルアーは、エサ釣りより手が汚れにくいから、流行らせやすいのでしょう。
 確かに、子供の頃は、生きたミミズやゴカイ(ミミズみたいなムカデみたいな形をした、海釣りのエサになる生物)とかを釣り針に付けられましたけれど、釣りをとんとしていない今では、触れそうな気がまるでしないですし。


 釣りを通して、かつハルの影響を受けて、他人との交流や青春を楽しむことを覚え、少しずつ変わっていくユキですが、その安易さはギャグだからいいとして。
 ユキのヘタレな表情とか必死だけどやっぱりヘタレな表情とか、変な江ノ島踊りを笑えば良いのかな。

 「笑えばいいと思うよ。」(「エヴァンゲリオン」からシンジの台詞)

 やっぱ、違うかな。

 「笑われればいいと思うよ。」(「ゆるゆり」から京子の台詞)

 これも違うな。
 でも、これはユキに言ってみたい言葉です。つまり、もう少し開き直れよ、ということ。


 さて、魚を釣り上げて、地球は救われ、ハルが星に帰り、学校にて、
 「なあ、ハル、オレ、ちょっと変われたかな?」

 気になっている女子と席が前後で、話せて、ちょっと嬉しいユキ。そんな自分を認識して、
 「ハル、やっぱオレ、あんま変わってないかも。」

 でも、転校生(と言っても、ちょっと前に釣られた宇宙人の彼で、何でまた地球に来たんだか)を釣りに誘えて、
 「オレはちょっとだけ、変われたのかもしれない。」

 ユキも、自分から動くことを覚え、一歩踏み出したわけだ。



 最後にユキが、
 「ごせいちょう! ありがとうございました!!」

 「ご清聴」?、それとも、「ご成長」?。
 声優だけに、「ご声調」?。
 最近、お腹の調子が悪いときに薬を飲んだら良くなったので、
「ご整腸! ありがとうございました!!」でもいいかな。

コメント一覧

shin
http://yaplog.jp/shin99shin/
>モンクレール tibさん
 気が向いたときに寄って下さいね。
モンクレール tib
http://www.monclerlucie.org/
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま~す。よろしくお願いします
shin
http://yaplog.jp/shin99shin/
>ざっくさん
 バーとか、ジャズが似合いますよね。ジャズは洒落たイメージなので。

 しかし、寿司屋とか、日本蕎麦屋までジャズを使っている店がありますが、それははやり過ぎな感じ。

 つり球は、実はつまらなかったです。ただ、ハルのように明るく元気にというのは大事だな、とは思いました。最近、疲れているので(笑)。
ざっく
http://yaplog.jp/rockgamer/
坂道のアポロンは、今期の中ではけっこう楽しめた方でした。
ジャズはそれほど詳しくないし、やってる人とか曲名とか1度は頭の中に入っても、興味ないのですぐ記憶から消されちゃいますね。
でも、バーとかで酒飲んでる時は、ジャズやブルースが流れてる方が気分良く飲めます。

つり球、これもそこそこ面白かった。ノイタミナ、頑張ってる。
まぁこの程度のレベルでも「今期の中では面白かった」と呼べるほど、春アニメはほぼ全滅に近いレベルで良いアニメがなかったですけどね。
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