続ひだまりの樹

喉摘者の日々をブログで綴る。時にはマーケティング課題も
以前のブログを引き継ぐことにしました。

一休み インタビュー時に生じる壁の話

2018-06-04 09:41:12 | マーケティング
モデレーター養成講座で私が重要だと思いながら、テキストの中では1頁しか書いてないことが「面接時に生じる問題とその処理法」です。
具体的には4つの障壁があると云われています。
1.無意識の障壁:人は自分の態度や動機を意識していないことがある。
2.合理づけの障壁:人が自分のことを語るに際しての合理づけ
3.自認拒否の障壁:普通の面接の場では事態を認めたがらないとき
4.礼儀の障壁: 人は本来失礼なことは避けたがる為、調査員に対してもそう振る舞いたい。そこで批判をつつしみがちである。

実際の講座では体験した事例など交えてお話するので、この頁だけで一時間ちかい話になります。まずは無意識の障壁、近年になってエスノグラフィクス、観察調査が注目されている理由の背景にある認識だと云われています。つまり人の動機付けには必ず訳があるという従来の発想は誤りで人の行動の多くは無意識だということです。ですから理由を聞けば分かるはずという発想が見直されているということです。行動経済学でも必ずしも人は合理的な行動を取らないということも最近云われています。しかし、エスノにも書きましたが観察者に感性がなければエスノも機能しませんけど。そして合理付けの障壁は「何故」と聞かれると合理付けした理由が返ってくると言うことです。合理付けは他の場合にも何か理由付けを用意するものだということです。
少し異なる話ではありますが「コンタクトレンズ」の利用者に不満は感じてないかと聞くと「いや少し見えづらいのと乾燥が気になるんです」「では何故ブランドを換えないんですか」「いや他のブランドもにたりよったりでしょ」「でも試してみないと分からないのでは」「そうなんですけど変更するのも面倒くさいし」というようなインタビュー、このような回答は用意され、合理化された理由で潜在的な意識では「自分は近視だから仕方が無い」「レンズが使えないと生活に困る」「ドクターに話して使用を止められては困る」という負のスパイラルがあると・・・・
自認拒否の障壁、例えば新製品の家電品に飛びついて買ったのだが、検討、吟味せず、他より倍近いノンブランドの製品で買ってすぐ故障した、しかし失敗だったと認めたくない。自認拒否の障壁、日大の理事とは別問題ですが。最後に礼儀の障壁、グルインで司会者がよく私はこの製品の会社の人間でもないし、ましてこのアイディアの発案者でもないので改善点を忌憚なくお話しください。そうしないと終わらないので、最後は少し脅しですね。これもこんな否定的な意見をいうと嫌がられると忖度が働くということですね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿