震災復興、デフレ脱却、高齢化への対処……………
新政権の前途には、難題が山のようにある。
原子力発電事故の教訓
事故の原因は、長時間の電源喪失は起こらないとの前提で、運営していたことに尽きる。
ありうることは、起こる。
思いつきもしない現象も起こる。
と考えるべきだ。
日経新聞12月29日朝刊
1面
工学院大学教授
畑村洋太郎さん
失敗学を提唱し鉄道脱線事故の再発防止策を企業に助言している。
原発事故では政府検証委員会の委員長を務めた。
国民の反応は、極端で視野が狭くなっている。
反対派は事故が起きた途端に、脱原発、放射能ゼロ、に傾斜し、電力供給の安定に気を配れなくなっている。
原発維持の側も多くの人が、安全基準さえあれば、再稼働できると、過信している。
日本人は、
黙る、
考えない、
思い込む、
のどれかにおちいっている。
原発に関してだけではない。
財政難の根っこにあるのも
ありうることは起こる、と考えない姿勢だ。
国際収支が赤字になり、これ以上借金すれば、いずれ利払いが、できなくなる。
最悪のシナリオはアメリカや中国に金を借りる事態が起こること、
アメリカ、中国が、大量に、日本国債を購入すること。
他の国に運命を左右されることになる。
日本が世界一の水準に近いと思える技術は、いくつかあるが、
中国、インドが、猛烈な勢いで追い上げているのを注意して欲しい。
市場が、欲しいものに合わせる、努力を怠って来たのが、今の日本では、ないだろうか。