ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 　突如、けたたましいアラーム音が響...

　 　そう、あの屋上であった男は、橋爪部長であったことを今となっては確信できた。 ...

　—このまま放っておけば、世界は消滅してしまう。 　 　昨夜、ヒカルはこの部屋に来て...

　着信を告げる、スマートフォン。画面には「三芳ひかる」の名前。 　存在が消えてしまっ...

　私は電話の向こうのヒカルに思わず聞き返した。 　「･･･助っ人って、一体だれ？」 ...

　この不思議を通り越したクッキーとの感動の再会に、私がひとしきりの懐かしさと喜びを噛みしめている様子を、突然現れた小さな女の子は飽きもせずに眺めながら、相変わらずコロコロとよく笑っ...

　玄関の扉を出ると既にそこに女の子とクッキーの姿は見えない。下の方からはしゃぐ声。　い...

　クッキーに先導され、マンションに外の通りを歩きはじめながら、改めてリンと名乗る女の子の姿を見た。...

　道路には大きな地割れ。いつもは自動運転で渋滞もなく走る車の列は、断裂した道路にどうしようも無く立ち往生している。 　交通整理まで警察も手が回らない状態なのだろう。諦めて車を放置...