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ツアー登山のガイドライン

北海道大雪山系 でのツアー登山の遭難事故を教訓に
社団法人 日本旅行業協会は ツアー登山運行ガイドラインを見直した。

以前から問題とされていた点。業界として公式に認めているのは評価していいが、今後は大人数は 止めて、もっと 少人数化を検討すべきだと思う。

★長蛇の隊列が 渋滞の原因となること

「登山道は、一般登山者と協調し利用しなくてはならない。大人数が一列縦隊で先頭から最後尾まで途切れなく50メートルもつづいていたら、一般登山者に及ぼす迷惑は計り知れないものになり、ひいては団体登山の批判につながる。」

とか

★営業小屋でない避難小屋を 場所取りしていまう やりかた。

「また、避難小屋としての役割を果たしているような非営業小屋の利用については、他の登山者に迷惑をかける行為はやめるべきである。例えば、収容人数の半分をしめるような集団での利用や、占有のための要員による前もっての場所取りのような行為は避けなければならない。このような避難小屋利用を念頭においた運行に際しては、参加者及び引率者全員を収容できるだけの野営装備を持参し、小屋の利用を前提にしなくても運行できるよう配意すべきである。」


ツアー登山2009


ツアー登山運行ガイドライン


<ツアー登山運行ガイドライン>
概 括
このガイドラインで述べる「ツアー登山」とは、無雪期における「登山」、「トレッキング」、「ハイキング」等、縦走登山から軽登山まで、自然界において行動することを主たる目的とする日程が含まれている旅行企画を言い、観光庁及び各都道府県において旅行業登録をしている旅行業者が取り扱う、本邦内における「募集型企画旅行」、及び「受注型企画旅行」を言う。「手配旅行」及び宿泊クーポン、乗車券類等の「単品販売」はこれにあたらない。なお、海外におけるツアー登山の運行にあたっても、本ガイドラインを参考とし、当該国の現地事情や条件等に照らして適正な運行をおこなうべきである。

当協会は、このガイドライン策定にあたり、無登録業者等における「営利を目的とした団体登山」は、「ツアー登山的」ではあるが、本来旅行業法に反するものであるからその是正をつよく求めるものである。
旅行業者が取り扱う本邦内における「ツアー登山」への参加者は、年間およそ30万人(平成19年中)にのぼる。近年は、中高年層の登山人気と自然愛好への意識の高まりとともに、ツアー登山や自然とのふれあい企画が一般に受け入れられる状況となってきた。
それにともない、登山道での転倒や転滑落、気象判断に関わる死亡事故、行方不明等、深刻な事態に及ぶ事例も増加している。また、自然地域への集中的入域が、少なからず自然環境に影響を及ぼしていることも知っておくべきである。このガイドラインは、(社)日本旅行業協会に加盟する会員会社が、ツアー登山を取り扱うにあたって配意し、遵守しなければならない内容をまとめたものである。顧客の「安心感」を高めることは、企画運行の「安全度」を高めることである。


Ⅰ.安全対策

(1) 企画立案段階においてコース内容を充分に把握すること。
(2) 当該コースを実地調査し、直前調査すること。
(3) 引率者の技量及び経験度合いを確認し、管理監督すること。
(4) 募集段階において適切な情報提供と危険の告知をすること。
(5) 危急時対応として登山届を提出し、連絡方法を確保すること。
(6) 取扱会社として適切な保険に加入すること。
(7) 引率者の外部委託は適切におこなうこと。
(8) 参加者の健康状態把握に努めること。

Ⅱ.人的対策

(1) 引率者の人数は、参加者の人数を考慮し、安全配慮の観点から適正なガイドレシオにおいて配意すること。
(2) 現場において参加者をみだりに自集団から離散させないこと。(3) 離団希望者に対しては、安全配慮の観点から適切な判断を下すこと。
(4) ツアー登山の造成にあたり、関係法規及び安全登山、自然環境保全に関係する知識を得ること。

Ⅲ.装具対策

(1)引率者が所持すべき装具は、コース内容に応じて必要不可欠
にして充分に現場対応力のあるものとすること。
(2)参加者に対しても、コース内容に応じた装具を所持するよう
案内すること。

Ⅳ.顧客対策

(1) 参加希望者に対して、コース内容は適切に案内すること。
(2) 募集広告は、旅行業法に基づき適切な表示であること。
(3) ツアー登山特有の苦情に対して適切な対応をとること。

Ⅴ.環境対策

(1) し尿処理に関わる問題について案内すること。
(2) 登山道及び山小屋の適切な利用について案内すること。
(3) 訪問地の環境保全に充分留意すること。

Ⅵ.事故対策

(1) 予防はもちろん重要だが、事故発生時の対策と事故原因の究
明を徹底すること。
(2) 企画立案段階から、「安全配慮義務」を果たすこと。
(3) 行動中の団体編成に充分留意すること。
(4) 疲労困憊の参加者を漫然と歩行させないこと。

以上

詳細は以下 PDFファイルにて
http://www.jata-net.or.jp/osusume/climb/pdf/200909tourclimb_guideline.pdf


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社団法人 日本旅行業協会ガイド・レシオ

コース難易度(コース・グレード)及び引率者比率(ガイド・レシオ)

下表は、無雪期における標高2千メートル内外の中級山岳及び標高3千メートル内外の山岳を対象として設定した、「コース難易度に対する引率者比率の目安」である。

難易度数 コース難易度の内容 引率者配置の内訳

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1 往復コース。

1日の歩行時間は3~4時間程度。
登山道は明瞭で、緩急は少なく、幅員も充分にある。転滑落の危険箇所が少ない。

参加者
20人~25人(最大30人)

引率者
2名以上 (1:10~1:12 最大1:15)
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2 往復、周回、縦走コース

1日の歩行時間は5~6時間程度。
登山道は比較的明瞭で、緩急はあるが、幅員もある。転滑落の危険箇所が少ない。

参加者
20人~25人

引率者2名~3名以上
(1:7~1:12)

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3 往復、周回、縦走コース。
1日の歩行時間は6~7時間程度。
登山道は比較的明瞭で、緩急があり、幅員が小さい箇所がある。転滑落の危険箇所が部分的にあり、一部に梯子やクサリ場がある。

参加者
18人~22人

引率者
2名~3名以上
(1:6~1:11)

----------------------------------------

4 往復、周回、縦走コース。
1日の歩行時間は6~8時間程度。
登山道はやや明瞭を欠く部分があり、緩急が大きく、幅員も小さく、一部に梯子やクサリ場がある。転滑落の危険箇所が多い。

参加者
15人~20人

引率者
2名~3名以上
(1:5~1:10)

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5 往復、周回、縦走コース。
1日の歩行時間は6~8時間程度。
登山道はやや明瞭を欠く部分があり、緩急が極めて大きく、幅員も小さく、梯子やクサリ場が連続している。転滑落の危険箇所が頻繁にある。

参加者
15人~20人

引率者
3名~4名以上
(1:4~1:6)


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(「引率者配置の内訳」欄の括弧内対比数字は、引率者1名に対する被引率者の人数を示す)
(注釈)
1.本表は、会員会社が定めるべきガイドレシオ決定のための参考資料である。
2. 本表の難易度1から5までにあたらないコース内容の引率者配置については取扱会
社において自主的に決定する。
3.ガイドライン本文第Ⅱ章(1)①に明記する「短時間で終了する標高差の小さいコースや低山での日帰りハイキング」はこの参考表には該当しない。ただし、いずれも緊急車両等が容易に進入できる地域ではないことを充分に勘案し安全対策を講ずるべきである。

注)本ガイドレシオは、平成21年12月1日からの指針とする。
(社)日本旅行業協会


注意

旅行業ツアー登山協議会は解散

(社)日本旅行業協会、(社)全国旅行業協会それぞれでツアー登山関係の部会等を設置し、旅行業界全体で対応すべき課題は連絡会を設けて対応することになりました。

ツアー登山2009

ツアー登山

失敗は したくない

北海道 大雪山系の山岳遭難

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