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牛の背の遭難に思う
平成23年3月5日撮影 樹林帯を抜ける。
牛の背の遭難に思う
平成23年3月5日牛の背 三嶺の縦走。
この山域で平成23年3月6-7日にかけて道迷い遭難があった。
率直に いって ともかく 全員無事で何よりでした。
とかく遭難事故を 当事者でないものが 一部の断片的情報だけで 単純に判断し 後出しジャンケンのように あれこれと遭難者を批判・非難したりするのは 私は好きではない。
ただ 私の 牛の背の過去の体験 からいえるのは、3月5日現在 牛の背(三角点) の登頂回数は286回。
うち 積雪期 風雪の 牛の背で 迷いに迷って彷徨したのも多数。
こうした苦労した中で ことに数メートル以下になり 極端な低視程状態で 全く 一寸先 足元 天地の見極めすら つかない いわゆる全くのホワイトアウト状態も何度も経験。
GPSを所持する きっかけになったのもこの 牛の背のホワイトアウトで苦労したのが原因。
200回以上の 多数の経験あれば 少々の低視程では大丈夫 と思っていても やはり 低視程の状況によっては 方向感覚が狂い地形判断ができなくなりハットすることが いまでも多々ある。
風雪のもと 刻々と変化する変幻自在な積雪状況では 無雪期の地形が全く変わっていて、あらゆる変化のケースを人間が読み切ることなど とてもできない。
地図磁石をもとに 五感すべて集中させても 白一色 足元だけの 雪の付き方 僅かな地形の傾き 地形の方向 風向き 風紋などの限られたインプット情報のみでは 読図・地形判断を誤るのだ。
所詮 人間の200や300回程度の経験では 自然のほうがはるかに変幻自在で 上手をいく。
やはり 低視程は 本当に 恐ろしい。
明日は我が身。
今回の遭難騒ぎを 他山の石として、山の危険を再認識して、自分の今後の山行の戒めとしていきたい。
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四国放送網師本誠司