主夫の目

ニュースを見て気になることを、日記代わりに書きためていこうと思います。頭の老化予防になればいいのですが。

法務大臣コメント(ゴーン関係)の読みかた

2020-01-16 19:24:44 | 国内政治
法務大臣コメント(ゴーン関係)の読みかた
 日本では正当な裁判を期待することができないとの判断のもと、国外逃亡したカルロ・スゴーン被告に対して、恥ずかしげもなくICPOに国際手配の依頼をした。ICPOも建前としては、日本政府からの依頼を断ることはできないので、むなしく形ばかりの照会をレバノン政府にするのだろう。
 ゴーン被告は、つぶれかけ寸前の日本企業を、その経営手腕により生き返らせただけでなく大いに発展させた。そのゴーンさんを、我が東京地検特捜部は、有価証券報告書虚偽記載の容疑で犯罪者に仕立て上げたのだ。これがまた笑える。ゴーンさんが会長退職後、退職後の仕事に対する報酬の希望額を示したメモがあった。実際に受けっとったわけでもない報酬を、有価証券報告書に記載するような頓珍漢なことをするような奴はいない。実際日産の弁護士が、アメリカの裁判所でそう証言している。しかし、日産の当時社長だった西川とタッグを組んだ東京地検特捜部は、これをネタにゴーンさんを日産から追い出そうとした。退職までの経営が順調にいけばよいが、リーマンショックのようなことが起これば、ゴーンさんは希望どおりの報酬を受け取ることができないだろう。そんなことも分からないほどあほとは思えないが、敢えて、特捜はゴーンさんを逮捕起訴してしまった。そのくせ、有価証券報告書の作成の責任は当時社長の西川にもあったのに、そのことには目をつむってしまった。なにそれ?やっぱりバカだったんだねえ。
 自白するまで保釈はさせないと意気込んでみたものの、さすが大物ゴーンさん、泣き寝入りはしなかった。ご立派。更に検察の失態は続く。これでは立件が難しいと思ったようで、さらに特別背任の罪を着せることを思いついた。検察自身、かなり無理だと思っていたようだが、何せ沽券にかかわると、突っ走ってしまった。ゴーンさんを再逮捕したが、立証に足る証拠が足りないというか、これから証拠集めするという体たらくであった。海外に行って外国人相手に証拠の提出を要求しても、ない証拠は、出しようがない。司法取引という国内では力をふるった奥の手も、ここでは用をなさない。というわけで、開廷の期日さえ決めかねていた。人質司法の悪名がとどろき渡り、世界の目が気になりだしたこともあって、いやいやながらゴーンさんの保釈を認めた。しかし、奥さんとの接触を禁じるなど、検察は嫌がらせの限りを尽くした。とてもじゃないが、日本の人質司法を正当化することはできない。
 我が国の刑事司法制度は、基本的人権を保障しているとは、恥ずかしくて言えたものではない。長年にわたって築き上げた人質司法という強力な武器を手放しては、無能な検察には証拠固めで犯罪を立証することができない。証拠など必要とせずとも、自白こそが証拠の王様なあのである。これが、伝統ある検察の力の源だ。自白を得るためには、どんな嫌がらせでもする。それが日本の検察なのである。外国人が口をはさむとは、おこがましい。
 我が国の司法制度の異常さについて、ゴーンさんの事件を通して、諸外国の皆さんにも十分ご理解いただけたことと思う。
 ゴーン被告においては、主張すべきことがあったであろうが、日本の検察に口答えをするようなことは決して許さない。せめて、無実の証拠があるなら見てやろう。検察に有罪の立証をさせる面倒をかけさせるのではなく、自分の無実は自分が証明するのが道理だろ。これがバカな日本人の常識である。
 政府として、諸外国のあざけりをものともせず、証拠を捏造してでも、有罪判決を導き出すために、できる限りの措置を講じてまいりたい。