こずみっく・ふぉーとれす

不定期更新です。特に意味はないですが、宜しくお願い致します。

漫画について考える

2014-07-10 22:44:37 | 駄文
  お久しぶりです。今回は、特に意味もなく、漫画について考えてみたいと思います。
 漫画とは、ただの娯楽と考える方も多いかと思われます。しかし、私は、全くそれが全てではないと思うのです。
 第1に、漫画は文学作品の1類型であると仮定します。
 第2に、漫画にはいくつかのジャンルがあり、小説とは異なる効用を持つものであると仮定します。
 第3に、作品は、それぞれ作者の意図した形で解釈される場合と、そうでない場合があるとします。
 漫画は意外と長い歴史を持っていますから、芸術性という意味では歴史的に見ても少なからず価値があるものです。ですから、その物語は稚拙であっても、あるいは文章特有の深みがなくとも、特殊な価値があると言えます。1つは可視化です。文章で分かりにくい部分を可視化することができるので、比較的容易に相手へ状況を伝え、短時間で物語の進行を把握できると言えます。これは、小説とは異なる効用と言えます。
 次に、漫画は小説と同様に、仮想現実の表現に利用可能であるといえます。文学的な価値を持つ漫画も存在するというなら、これが必要であろうと思います。実際にいくつかの作品に思い当たる節があります。現在起こっている現実的問題、将来起こりうる現実的問題、歴史的事象の表現方法の1つとしての価値があると言えます。
 最近私が布教(?)活動を行っている作品『イヴの時間』は、(ショートアニメからコミック化した作品ではありますが)漫画として面白いと思います。万が一、科学が発展した場合に現実に起こりうる問題の片鱗を感じられるものだと思います。あるいは、機械が感情を持った時点で、それは機械と言えるのかどうかといった問題が提起できるでしょう。もしも人間が人工的に生殖活動を行わずに「人間」を作り出せるとしたら、大きな倫理的問題も発言しそうです。
 昨今の作品は絵も随分と変化していますし、キャラクターの個性は多様化しているとも一元化しているとも言えるでしょう。このような中で、漫画特有のわかりやすさだけを問題とするのではなく、人気を取るための作品として見るのでもなく、「もうひとつの文学としての」漫画の形を楽しむことはできないでしょうか。
 これから、もしかしたらいろんな作品について考えることがあるかもしれません。その時は、白い目で見ないで、どうか暖かい目で見てやってください。
コメント
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