潮待小屋

はいからさんが通る


 
東京駅の前を歩いていたら、人力車に遭遇した。
「どうしてこんなところに人力車が?」
などという詮索をしてはいけない(笑)。
何でもありの街、Tokyo。

私はふと、3年前に亡くなった祖母を思い出した。
めずらしいもの、気の利いた洒落たものを見ると、
「おやまあ、はいからだねえ!」
と言うのが口癖だった祖母。
葉山生まれ、葉山育ちの祖母は、横須賀の海軍将校だった祖父と結婚し、戦後は祖父の実家のある瀬戸内の海辺の町で暮らしていた。

軍人らしく厳しかったという祖父は、私がまだ幼い頃に亡くなった。
祖父も釣りが好きだった。
祖父が父に釣りを教え、父が私に釣りを教えた。

小学校に入ると、私はいつも夏休みに一人で祖母の家に遊びに行き、毎日、釣りや虫捕りをして遊んでいた。
私が釣りに行きたいと言うと、一人では危ないからと、祖母が港まで一緒についてきてくれた。
そして、祖父のことを色々と話してくれた。
「おじいさんは海の男だったんだよ。本当に海が大好きだったんだよ。」
「お父さんも、おまえも、おじいさんに似て、海が好きなんだねえ。」

私にとって、海は、懐かしく、そして優しいもの。
帰りたくなるところ。
 
 

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