今朝の外房地方は、台風から変わった熱帯低気圧が通過した影響で大シケ。
普通、こんな日には釣りに行かない。
でも、管理人は行ってしまうのである。
ある「狙い」があるからだ。
深夜3時すぎ、自宅を出発。
外はまだ雨混じりの強い北風が吹いている。
でも気にしない。
国道128号線を南に向かって車を走らせる管理人であった。
やってきたのは、毎度おなじみ勝浦港。
この港の港内は広くて水深があり、外海が大シケの時でも荒れることなく普通に竿を出すことができる。
外海からうねりを避けて入ってくる魚もいるので、むしろ平常時よりも好釣果が期待できるのだ。
しかし、車を停めて外に出た管理人を待ち受けていたのは、強烈な北風。
これではとても竿を出すどころではない。荷物も飛んでしまう。
風がやむまで、とりあえず風浦に避難だ。
そこで、次に向かったのが、北風にめっぽう強い大沢漁港。
ここは、北側の背後にそびえる高い崖ががっちり風を遮ってくれるので、どんな強風時でも釣りができる。
ただし南風にはめっぽう弱い。
まだ薄暗い港内の岸壁で竿を出す管理人。
しかし、外海から入ってきたうねりが港内の海水をかき回し、仕鰍ｯがさっぱり馴染まない。
針には千切れた海藻が必ず絡まってくる。
そして、明るくなって見えてきた水の色はまっ茶色。
うーん、こりゃあだめだ。
長居は無用である。
撤収っ！
荷物をまとめて車に乗り込み、勝浦港へ戻ることにした。
大沢漁港のアイドル、おねだり猫ちゃん。
おやつの魚はまた今度ね。
再び勝浦漁港。
時刻は午前7時。
おりしも、それまで強く吹いていた風は弱まり、空には晴れ間がのぞいてきた。
そして、勝浦湾を大きくまたぐように現れたのは、きれいな「虹」。
端から端までフルサイズの虹を見たのは久しぶりだ。
港内の様子はというと、特にうねりもなく、ほど良い濁りが入ってとてもいい感じである。
魚の活性も上がっているに違いない。
むふふふ♪
さっそくカイズ狙いのウキフカセ仕鰍ｯで釣り開始。
餌は赤イソメ。
タナは底から10センチ。
するといきなり第1投目からヒット！
上がってきたのは白黒模様も鮮やかなシマダイ（サンバソウ）。
その後も次々とシマダイがヒットしてくる。
きっと外海のうねりを避けて逃げ込んできた群れが居るのだろう。
さらに、赤イソメの匂いにつられて寄ってきたのか、ショウサイフグも食ってくるようになった。
なかなか良型だけれど、管理人はフグ調理師の資格を持っていないので料理できない。
シマダイとショウサイフグを交互に釣ってはリリースを繰り返す管理人であった。
そこへ、地元のおじいちゃんが登場し、管理人の横に立って見物を始める。
管理人がシマダイをリリースしているの見て、「なんだ、逃がすのかあ？塩焼にするとうまいっぺおう！」というので、少し大きめの奴はキープすることに(笑）。
さらに、「でかい魚は壁に沿って港の中をぐるぐる泳いでるからよう、壁から仕鰍ｯを離しちゃだめだあ。」というので、なるほどそれは一理あると思い、岸壁の際ぎりぎりにぽちゃんと仕鰍ｯを投入してみた。
ここで思わぬ事態が発生！
仕鰍ｯが馴染む間もなく、突然びしっと水中に消えるウキ。
十分なラインを送り出していなかったロッドの穂先は一気に水中に引き込まれ、針をくわえた大物は管理人のロッドを伸したまま、下へ下へと猛然と突っ込んでいく。
この引きはメジナだ。
おそらく35センチ以上ある。
不利な態勢を立て直そうと、リールのベイルを開放してラインを送り出そうとしたその瞬間、突然大物メジナは向きをかえて横っ走り。
何かの障害物にハリスが絡まりラインブレイク。
ジ・エンドとなった。
この間わずか5秒程度だっただろうか。
しばし呆然自失の体でその場に立ちつくす管理人。
ああ・・・でかかった・・・・・・・
その様子を見ていたおじいちゃん。
「ほらな！でかいのがいるんだよ！」
と興奮気味に言って、なぜか足早に去っていった。
その後しばらく粘ってみたが、大物が管理人のロッドを曲げることは二度となかった。
釣り人も徐々に増えて港内も混雑してきたので、午前10時過ぎ、納竿とした。
キープしたシマダイ
管理人が駐車スペースに戻って車に荷物を積み込んでいると、向こうの方からさっきのおじいちゃんが釣り竿とクーラーボックスを担いで歩いてきた。
そして、管理人と目が合うと、いたずら坊主のようににやりと笑った（笑）。
頑張ってデカイの釣ってね。
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＜本日のＢＧＭ＞
RAINBOW "LONG LIVE ROCK'N ROLL" (1978)
